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「エンディングノート」と「遺言書」の活用

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エンディングノートとは?

遺産相続をする時に思い浮かぶのが「遺言書」の存在であるが、似たようなものに「エンディングノート」というものがある(すでに、そのままの名前のノートが数社から市販されている)。

「エンディングノート」とは、これまで生きてきた証、つまり、人生の記録や今後残される人へのメッセージを残しておくノートのことだ。

この「エンディングノート」、「日記のようなもの」でもあるが、日記と決定的に違う点は、例えば、葬儀や供養の方法、介護の希望など、いざという時の事柄を生前に記しておく点にある。もちろん、財産の管理方法等も記しておける。

 

今までは「エンディングノート」というと、高齢になって「遺言書」を考える時期を迎えてから書くような、いわゆる終活の代表的なイメージがあった。

だが、ここ数年、特に東日本大震災以降、若い世代でも「エンディングノート」が注目されているようだ。若い世代でも死と直面した時のことを考える機会が増えているうえ、堅苦しい遺言書に比べて、気軽に気持ちを残しておけることが背景にあるのだろう。

万が一のことを考えると、年齢には関係なく「エンディングノート」を書いておいた方がよいのかもしれない。

 

「エンディングノート」と「遺言書」の違い

「エンディングノート」は、遺言書のように形式や書き方に決まったことは一切ないため、自分の現状から今の考え、希望を自由に書けるのが特徴である。ただし、遺言書のように法的な効力はない

いくら「エンディングノート」にこと細かく、「誰に面倒を見てもらいたいか」、「誰に財産管理をしてもらいたいか」等を指定して書き記したとしても、そこに強制力を持たせるだけの力はないのだ。

では、「エンディングノート」は「要らないのではないか」「意味がないのではないか」、ということになりそうであるが、「遺言書」と合せてこの「エンディングノート」を用意しておくことで、より鮮明に、遺された人達に自身の思いを引き継げる-という大きなメリットがある。

 

「エンディングノート」のメリット

確かに「エンディングノート」に法的な効力はない。だが、メリットのある使い方は多々ある。

例えば、瀕死の状態をさまよう事態でも、生前から尊厳死(過剰な延命治療を行わず、死を待つこと)を希望する意思を「エンディングノート」に記しておけば、それが家族にとって役立つのは間違いない。

さらに、書類として「尊厳死宣言書」や、「リビング・ウイル(自然な死を求めるために自発的意思を医師に示す生前発効の「遺言書」といわれるもの)」を別に作成しておけば、本人の希望通りになる可能性は高くなろう(ただし、尊厳死についての法律は整っておらず、法的な強制力はない)。

 

家族が離れて暮らすことが多くなっている今、「万が一」が起こる本人の連絡先さえあやふやになっていることもある。まして、本人をにしか分からない友人関係や重要な書類、手続きなどは、いざという時、家族でも把握できていないことが少なくない。

ここでも、「エンディングノート」を作成しておくことで、自身に「万が一」が起こった際に、自身の意思や伝えたいことを、相続人ではない人達にも伝えることができよう。また、家族にとっても、生前の本人の生活が垣間見え、悲しみを癒す効果があるかもしれない。

 

その他、子供が小さければ、育児やしつけの方針、アレルギー・持病の問題等を書いておくこともよいだろう。

また、将来の自分へ向かって書き綴るツールとして残すこと等もできる。

最近では、自分のパーソナリティーを書き込んだり、伝えたいレシピを書き込んだり、自分にとっての宝物を書き込んだりと、「相続」とは関係ない、ちょっとしたことを書き記すことにも利用されているようだ。

こここそに「エンディングノート」の大きなメリットがある。
家族や友人、知人、恩人等に「思い出」を残すことだ。

 

「エンディングノート」を書く

ただ、繰り返すようであるが、「エンディングノート」に法的な効力はないため、財産分与や子供の認知など、法的な要素を含む事柄について希望や意思がある場合は、「遺言書」を作成しておかなければならない。

「エンディングノート」と組み合せて、公証役場で「財産管理等の委任契約書」や「任意後見契約書」という書類を作成する方法もある。

 

これまで、“「エンディングノート」という言葉は知っていたが活用方法がわからなかった“、”「エンディングノート」を買ってはみたものの、なかなか書けなかった“という方は、ぜひ、これを機会に「気軽に日記をつける感覚」で「エンディングノート」を書いてみてほしい。

1度ですべてを書ききる必要はない。思い立ったら、その都度書き加えていけばいい。生きているうちは、いくらでも書き直すことができるのだから、心情の変化があればすべてを書き直してもいい。気張って書く必要も、肩肘を張って書く必要もないのだ。

 

本記事は、2016年01月22日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
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prof Kasiko編集部

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