法務・税務・労務などの問題解決エンジン
some system placed here.

スマホで気軽に離婚ができるようになる!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

”アグレッシブ離婚”

 

一部で、”ただでさえ暗い上に面倒な離婚を手軽にする”と謳う、”アグレッシブ離婚”なる銘を打ったWebサイトが話題を集めている。

 

aggressivedivorce

アグレッシブ離婚

 

同サイト上に”誰でも簡単3ステップ”と紹介されている通り、使い方は非常に簡単。

ステップ①で、サイト内に用意された専用のフォームに当人のメールアドレスと離婚する相手の電話番号、および相手への”別れの言葉”を入力し、ページ下部に設けられた離婚ボタン(=ステップ②)を押す。
そうすると、なんでも運営側が「Twillo」という”電話とインターネットをつなぐ技術”を用いて、離婚の相手方に当人の意思を伝えたうえで、相手方の意思確認を代行してくれるのだとか。

その間、当人は待っているだけ

相手方の意思が確認できたら、その内容が当人のメールアドレスにメールで送られてきて、相手が離婚に承諾した場合は、近くのコンビニエンスストアで離婚届を印刷することができる(=ステップ③)、のだという。

 

確かに当人からすれば、同サイトの専用フォームに自身と相手方の簡易な情報を”ちゃちゃ”っと入力してボタンを押し、後は待っているだけで、うまくいけば(?)煩わしい話し合い等一切抜きで”離婚”することができてしまう。

まさに”手軽”で”アグレッシブ”の謳い文句に偽りナシ!である。

 

ただしコレ、現在はサービスが利用できないので注意が必要だ。
というか、そもそもサービス自体が実際には存在していないのだ。

このサイトは「TechCrunch Tokyo Hackathon 2014」という、IT技術者向けソフトウェア開発イベントにおいて、ある技術者が同イベント向けに製作した”作品”なのだそうだ。

参考:Mashup Awards作品詳細「アグレッシブ離婚」

 

”煩わしい”を、”手軽”に変えるIT技術

TechCrunchとは、2005年に米国シリコンバレーでスタートしたIT関連メディアで、当該メディアが主催したイベントが「TechCrunch Tokyo 2014」である。

アグレッシブ離婚”は、その「TechCrunch Tokyo 2014」内でIT技術者が技術やアイデアを競う”ハッカソン”において、そのシンプルながら斬新過ぎるアイデアが認められて”SHARP賞”を受賞。
インターネット上にデモサイトが公開されるや否や、その斬新さが一部のネットユーザーを惹き付けて話題となったようだ。

※ハッカソンとは、コンピューターエンジニアリングを意味する「ハック(hack)」と「マラソン」を掛け合わせた造語で、IT関連技術者が集まって集中的に共同で開発を行うイベントを指して使われる。

※参考:TECHCRUNCH TOKYO 2014での24時間耐久ハックの模様(TechCrunch)

 

そもそもIT技術は、本来ヒトの手で行うと煩わしい作業や手間のかかる仕事を、簡易に短時間で正確に行うために発展してきた技術である。

本来ならば”煩わしい”を、”手軽”に変えるその技術を活かしたビジネスコンテストにおいて、製作者側の謳い文句にもある”ただでさえ暗い上に面倒な離婚”をテーマに持ってきた時点でアッパレなのだが、これを”少しの入力作業とクリックひとつで後は待っているだけ”という手軽さで解決するアイデアは、極めてユニークかつ秀逸だ。

 

development-icon-set

 

モチロン、実際の”離婚”は”離婚届の提出”のみで終わるわけもなく、子供がいれば親権養育費面会交流等といった諸問題について話し合わなければならないし、財産分与や、不貞(不倫・浮気)等が原因の離婚であれば慰謝料の件も当事者間(弁護士等の代理人も含む)で解決しなければならない。

これらを全て当事者間の話し合いで解決できないのであれば、解決できない問題は家庭裁判所における家事調停家事審判へ持ち込まれるわけで、このWebサービスを利用して”クリックひとつ”で解決できるケースは実際には殆どなかろう。

 

ただし、相手に意思表示することをあぐねているケース等では、”Webサービス”というワンクッションが背中を押してくれることも大いにあると思われ、”アグレッシブ離婚”を”在り得て妙なサービス”と感じる人は少なくなかろうし、そう感じる人々からの共感を得てこれほど話題になっているのだろう。

”いずれは、実際に似たようなサービスが出てくるかもしれない”と、多くの人が感じているわけだ。

※製作者側も作品紹介ページ中で、”このサービスは協議離婚の場合のみの、お手軽離婚サービス”と断りを入れているので、離婚届の提出のみで話しが終わりではない点は十分承知のうえで製作しているのだろう。あくまでも、着眼点と技術の融合で、見事に”煩わしい”を”手軽に”する可能性がある点を多くの人が支持しているのだと考えられる。

 

マイナンバー

約1年後の2016年1月には、日本全国民を対象に国民共通番号制度=”マイナンバー制度”が導入される。

マイナンバー制度は、”住民票を有する全ての人に1人1つの番号を付して、社会保障・税・災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用する”仕組みだ。

2015年10月には、我々1人1人に12ケタのマイナンバーが通知され、その番号を持って、翌2016年から各種行政サービスを横断的に利用することができるようになるわけだ。

 

このマイナンバー制度の導入によって、1人1人の戸籍の情報が管理され、収入から納税額も割り出される。

現状、わざわざ役所や税務署に出向いて個人証明書類で本人確認をしたうえで書類を提出しなければならない、”煩わしい”各種の役所手続の多くが、近い将来、このマイナンバーによってインターネット上で行うことができるようになると見込まれている。

numbers

 

ここからはあくまで空想のハナシだ。

 

---相手に”離婚の意思”を自ら切り出せない人が、”アグレッシブ離婚”のようなWebサービスを利用して相手方の意思確認をする。

相手が離婚に同意したら、インターネット上から弁護士や離婚コンサルタント等の専門家を探してメールや専用フォームから、財産状況や子供の有無等の諸情報を添えてアドバイスを求める。

専門家から提案された親権や養育費、面会交流の仕方、財産分与、慰謝料の有無等について双方が同意できた場合は、役所のWebサイトにアクセスして、自身のマイナンバーとパスワードを入力してマイページにアクセスし、戸籍の欄で現在は”婚姻”となっているステータスを”離婚”に変更して保存。

相手方も同様に自身のマイナンバーとパスワードで役所のマイページにアクセスし、”離婚に同意する”ボタンを押すと、晴れて”離婚”が成立する。

そのままマイページで自身の姓を旧姓に戻し、今度は子供のマイナンバーで子供のマイページにアクセスして、姓の変更と自身の戸籍に編入処理をして・・・---

 

今のところ単なる空想のハナシではあるが、仮にこれが実現できれば、離婚に係る一切をスマホやパソコンを経由してインターネット上で行うことができることとなる。

実際に、そういった日が来るのは遠い未来ではないのかもしれない。

 

参考記事:
マイナンバー制度の概要と導入による影響
浮気や不倫で支払う代償のまとめ
別居する子供との面会交流申立件数が増加中
子供を不幸にしない為、離婚前にするべきこと
サイレントプアに陥るシングルマザー世帯
結婚3年で離婚!夫は退職金を財産分与すべき?
別居中の婚姻費用の分担とその算定方法
離婚に伴う戸籍と名字(姓)の変更
離婚時に約束した養育費の支払いが滞ったら

 

本記事は、2014年12月10日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

関連記事


新着記事
公式Facebookページ 公式Facebookページ
誰に何と相談していいかわからない方へ
050-7576-0762
[日本法規情報]
  • 平日10:00~20:00
  • 土日祝終日、受付のみ対応

誰に何と相談していいかわからないあなた。
私達が相談相手探しのお手伝いをいたします。

無料相談・全国対応 050-7576-0762 お電話ボタン