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事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑩

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これまでのご紹介内容

「事業主が気をつけたい社会保険の手続き」では、事業主が行わなければならない社会保険の手続きについて、数回に分けてご紹介しています。

それぞれのご紹介内容は、以下の通りです。

事業主が気をつけたい社会保険の手続き①:強制加入となる事務所の社会保険加入義務について

事業主が気をつけたい社会保険の手続き②:事業所について名称や住所等、社会保険に届出ている事柄が変更になったときに必要な手続きについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き③:従業員の就職退職に関連する手続きや、従業員が引越しを行った際の手続きについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き④:従業員の氏名の変更や、生年月日訂正の申出があった場合の手続きのほか、事業主に従業員の登録住所の一覧表を送付するサービスについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑤:従業員の報酬に関する届出について

事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑥:従業員に賞与を支払った時の手続きについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑦:従業員が産前産後休業を取得した際の手続きについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑧:70歳以上の方を雇用したり、従業員が70歳以上になったときの手続きについて

事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑨:年金手帳の再交付の方法について

 

また、今回の事業主が気をつけたい社会保険の手続き⑩では、社員が海外勤務になった時の手続きについて、ご紹介します。

 

海外勤務の場合には・・・

海外勤務になると、介護保険については国内に住所がある方のみに適用されますが、厚生年金保険健康保険は海外に住所を移しても、そのまま適用されます。

すると、被保険者が転勤などの理由で海外で働く場合、外国の社会保険制度と日本の厚生年金保険や健康保険に二重で加入しなければならないという問題が生じてしまっていました。こうした問題の解消のため、日本は外国との間で社会保障協定を締結して、二重加入の防止を行っています。

また、外国勤務が短期間である場合には、外国の年金制度の適用を免除するための手続きを行うことができます。

 

海外へ転勤する場合や海外へ転職する場合は、介護保険を適用除外とする手続きを取る必要があります。海外での勤務を終え、日本国内に住所を有するようになった場合には、再度介護保険の被保険者となるための手続きを行います。

適用事業者が従業員を海外に赴任させるようなときには、該当の従業員を介護保険の被保険者でなくすための手続きを、また海外での業務を終えて日本に戻ってきたときには、介護保険の被保険者となるための届出を行います。

介護保険適用除外等該当・非該当届という書類がありますので、行くときも帰ってきたときも、この届出書類を作成して提出します。

 

ちなみに、この介護保険適用除外等該当・非該当届を提出するのは、このように海外へ転勤する場合の他、介護保険施設、特別施設などへ入所した場合や退所した場合、入管法の規定による3か月を超える在留期間が決定等されていない場合又は決定等された場合などがあげられますが、事業者が従業員に代わって届書の記入を行うことができるのは、海外への転勤や海外から戻ってきた従業員の変わりに届出を行いった場合のみです。

それ以外の場合は、被保険者自らが届書を作成し、事業者に提出をします。他の手続きと同様、管轄の年金事務所へ書類を提出することで、手続きが完了します。

 

なお、適用除外の理由が「国外居住者」の場合は、住民票の除票が必要となります。

また、適用除外の理由が「身体障害者療養施設入居者」である場合には、施設等に入所・入院していることを証明する書類が、「在留資格3ヶ月以下の外国人」である場合には在留期間を証明する書類と、雇用契約期間を証明できる「雇用契約書」等の書類が必要となります。

在留期間を証明する書類は、パスポートに押される「上陸許可認印」のコピーや、「資格外活動許可書」のコピー等があげられます。

参考サイト:日本年金機構「従業員を介護保険の被保険者でなくす又は被保険者とするための手続き」

 

二重加入を防ぐための手続き

転勤や転職などで外国に滞在する場合に起こる、社会保障制度の二重加入を防ぐために必要な手続きもあります。

 

日本は、二重加入を防ぐため、社会保障協定を19カ国との間で結んでいます。

加入するべき制度を2国間で調整する他、保険料の掛け捨てにならないため、日本の年金加入期間を、協定を結んでいる国の年金制度に加入していた期間とみなして取り扱い、その国の年金を受給できるようにするために、協定を結んでいます。

協定を結んだ国で働く場合、日本の社会保障制度には加入せず、相手国の社会保障制度にのみ加入します。

日本での加入期間が短い場合には、協定相手国の社会保障制度に加入していた期間を、日本の社会保険の加入期間として認める制度もあります。

ただし、5年以下の任期で一時派遣される場合には、協定の例外規定が適用され、海外の社会保障制度には加入せず、日本の社会保険にのみ加入するとされています。

協定相手国は、ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリーで、署名済み未発効なのはイタリア、インド、ルクセンブルク、フィリピンです。

国によって適用される規定が異なるほか、申請の様式などもそれぞれ異なります。

まずは申請者か事業者が年金事務所へ申請書を提出します。

参考サイト:日本年金機構「従業員を海外勤務にした又は海外から国内勤務にしたときの手続き」

 

本記事は、2016年07月11日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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