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介護保険の基礎知識②

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前回からの流れ

介護保険の基礎知識」では、意外と知られていない介護保険の仕組みについて、ご紹介しています。

介護保険の基礎知識①では、最近、介護保険の見直しが図られ、自己負担額が増加する流れになっていることをご紹介するとともに、介護保険が作られた経緯や目的、介護保険料を被保険者や自治体がどの程度の割合で負担しているのかなどをご紹介しました。

参考記事:介護保険の基礎知識①

 

今回の介護保険の基礎知識②では、介護保険料および、介護保険を利用してサービスを受けることができる方についてご紹介していきます。

 

介護保険料あれこれ

○第1号被保険者の介護保険料
市町村は、第1号被保険者の介護保険料について、介護保険給付費の21%(第1号被保険者と第2号被保険者の人口比の変動によって割合は変動します)を、第1号被保険者の介護保険料としています。

保険料は、サービス基盤の整備の状況や、サービス利用の見込みに応じ、市町村ごとに決定されています。

保険料には、基準額が設定されており、被保険者の財政状況等負担能力から段階別にその標準額にかける割合が定められています。

生活保護受給者から所得の多い方まで6段階があり、それぞれ、割合は以下のように定められています。

①生活保護受給者=0.5
②世帯全員が市町村民税非課税かつ本人年金収入80万円以下等=0.5
③世帯全員が市町村民税非課税かつ本人年金収入80万円超等=0.75
④本人が市町村民税非課税(同一世帯に納税者がいる)等=1.0
⑤市町村民税課税かつ基準所得金額190万円未満等=1.25
⑥市町村民税課税かつ基準所得金額190万円以上=1.5

即ち、同じ市町村にお住いの方で標準額が同じだったとしても、ご本人の収入状況によって、介護保険料は変わります。例えば標準額が4000円だったとして、生活保護を受けている方であれば介護保険料は2000円ですが、所得金額が200万円の方であれば介護保険料は6000円となります。

なお、この6段階方式を用いているのは、全国市町村の8割とのことですので、お住いの自治体によってはこれ以外の方法を用いている可能性があります。お住いの自治体で確認されることをおススメします。

参考サイト:厚生労働省「介護保険の保険料(第1号被保険者)」

 

○第2号被保険者の介護保険料
第2号被保険者の場合、協会けんぽや健康保険組合、国民健康保険等、加入している各医療保険を通じて保険料を支払います。

第1号被保険者の保険料が予想される給付額によって、各市町村ごとに金額を決定しているのに対し、第2号被保険者の保険料は、全国ベースで被保険者一人あたりの保険料を計算し、被保険者数に応じて保険料を医療保険者が負担する形式がとられています。

医療保険料とともに集められた介護保険料は、社会保険診療報酬支払基金に納付され、そこから全国の市町村に給付額の29%が支給される仕組みとなっています。

収入や国民健康保険の場合は市町村の介護保険料の決め方によって支払い金額に差は出るものの、全国ベースで保険料が定められているため、介護給付が多い地域とそうでない地域など、住んでいる地域の高齢者の人数等によって大きく介護保険料が変わることのない仕組みがとられています。

参考サイト:厚生労働省「介護保険の保険料(第2号被保険者)」

 

○介護保険を支払うのはいつから?
介護保険に加入するのは、40歳になった月からです。

医療保険に加入している人は、自動的に加入者となるため、加入のために特別に手続きをする必要はありません。

 

介護サービス、受けられるのは?

介護保険の被保険者は65歳以上の第1号被保険者と40歳~64歳の第2号被保険者とに分けられていますが、この違いは年齢や保険料の納め方だけではありません。

サービスを受けられる方にも違いがあるのです。

65歳以上の第1号被保険者は、病気や怪我などの理由を問わず、寝たきりになったり、認知症になるなど、介護が必要な状況になったり、日常生活に支援が必要だと認められる状況になったら、介護サービスを利用することができます。

一方、40歳以上64歳までの第2号被保険者は、加齢による16種類の「特定疾病」により介護が必要となった場合に限り、介護サービスを利用することができます。

特定疾病は以下の16種類の病気です。

1.がん【がん末期】
(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)
2.関節リウマチ
3.筋萎縮性側索硬化症
4.後縦靱帯骨化症
5.骨折を伴う骨粗鬆症
6.初老期における認知症
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病【パーキンソン病関連疾患】
8.脊髄小脳変性症
9.脊柱管狭窄症
10.早老症
11. 多系統萎縮症
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13.脳血管疾患
14.閉塞性動脈硬化症
15.慢性閉塞性肺疾患
16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

 

実際に特定疾病に該当するかどうかは、主治医の意見書の記載内容に基づいて、市町村等の自治体に置かれている介護認定審査会が確認を行い、決定されます。

介護サービスを受けたいと考えた時には、診断基準がありますので、その基準に沿って判断が行えるよう、主治医に意見書を記載してもらいます。

参考サイト:愛知県「特定疾病にかかる診断基準」(PDF)

 

なお、介護サービスを受けられるのは被保険者のみですので、40歳未満の方は、介護サービスを受けることはできません。

介護サービスについてお困りの際にはあきらめず、対応例の多い医師や自治体、介護保険の専門家に判断を仰ぐと良いかもしれませんね。

 

本記事は、2016年08月29日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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