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介護保険の基礎知識⑬

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「介護保険の基礎知識」の概要

介護保険の基礎知識」では、意外と知られていない介護保険の仕組みについて、ご紹介しています。

前回の介護保険の基礎知識⑫では、介護保険サービス利用者の自己負担にまつわる制度について、ご紹介しておりましたので、今回の介護保険の基礎知識⑬では、介護保険の基礎知識⑫に引き続き、介護保険サービス利用者の自己負担にまつわる制度について、ご紹介していきます。

それ以前の回では、以下のような内容をご紹介しています。

介護保険の基礎知識①~④では、介護保険が作られた経緯や介護保険の仕組み、対象となる方や制度の変革について、実際に介護保険サービスを受けるためにはどのような手続きを行えばよいのか等、介護保険について様々な内容をご紹介いたしました。

参考記事:介護保険の基礎知識①
参考記事:介護保険の基礎知識②
参考記事:介護保険の基礎知識③
参考記事:介護保険の基礎知識④

 

また、介護保険の基礎知識⑤~⑩では、介護保険で受けられるサービスの内容について詳しくご紹介しました。

厚生労働省のホームページ内に、「介護事業所・生活関連情報検索」があり、介護サービス情報を公表しています。

お住いの地域の介護事業所を検索したり、事業所を比較できる他、各サービスの詳しい内容が書かれていますので、より詳しい情報を知りたい場合には、大変おススメです。

参考サイト:厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索」

参考記事:介護保険の基礎知識⑤
参考記事:介護保険の基礎知識⑥
参考記事:介護保険の基礎知識⑦
参考記事:介護保険の基礎知識⑧
参考記事:介護保険の基礎知識⑨
参考記事:介護保険の基礎知識⑩

 

また、介護保険の基礎知識⑪では、介護保険制度にまつわる統計資料をもとに、実際に利用者がどのようなサービスを多く利用しているのかをご紹介いたしました。

参考記事:介護保険の基礎知識⑪

 

高額医療合算介護サービス費

前回、利用者がサービスを受ける際に必要となる費用は、以下のものがあるとご紹介しました。

①予防給付サービス・介護給付サービスの1割(又は2割)負担
②居住費・滞在費
③食費
④日常生活費
⑤支給限度基準額を超えたサービス費用

 

前回、ご説明することのできなかった、「高額医療合算介護サービス費」は、この①予防給付サービス・介護給付サービスの1割(又は2割)負担の軽減を行うための制度です。
平成20年4月に施行されました。

毎年8月1日~7月31日までの医療保険と介護保険の自己負担の合算費が著しく高額になる場合、負担を軽減することとなっています。

具体的には、被用者保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度等の医療保険に加入している世帯に介護保険受給者がいる場合、被保険者からの申請に基づいて、高額療養費の算定対象となる世帯単位で、医療保険と介護保険の自己負担分が自己負担限度額を500円超えた場合に、支給されます。

医療保険と介護保険の合算額の自己負担限度額は、以下の通りです。

  後期高齢者医療制度+介護保険 被用者保険又は国民健康保険+介護保険
(70~74歳がいる世帯)
被用者保険又は国民健康保険+介護保険
(70歳未満がいる世帯)
現役並み所得者
(上位所得者)
67万円 67万円 126万円
一般所得者 56万円 62万円 67万円
低所得者 31万円 31万円 34万円
19万円 19万円

限度額は、年額56万円を基本として、医療保険の各制度や被保険者の所得・年齢区分ごとの自己負担限度額を踏まえて細かく設定されています。

 

それぞれの所得区分の詳細は、以下の通りです。

現役並み所得者(上位所得者):標準報酬月額28万円以上で高齢受給者証の負担割合が3割)
一般所得者:それ以外の所得区分にあてはまらない方
低所得者Ⅱ:被保険者が市区町村民税非課税者等である場合
低所得者Ⅰ:被保険者とその扶養家族すべての方の収入から必要経費・控除額を除いた後の所得がない場合

 

低所得者以外の所得区分の場合、比較的高額ではありますが、手術を受ける、長期入院するといった高額な医療を受けた場合、自己負担限度額を超えることはままありますので、ぜひ利用したい制度です。

参考サイト:厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」

 

支給限度基準額を超えたサービス費用

利用者がサービスを受ける際に必要となる費用の⑤にあげた、支給限度基準額を超えたサービス費用とは、どのようなものでしょうか。

実は、居宅介護サービスには、区分支給限度基準額が設けられており、この限度額よりも超えてしまった介護サービス費用は、自己負担となります。

介護サービスが生活に密接に関連していて利用に歯止めが効きにくいこと、同じ要介護度であっても、利用者のニーズが多様であることなどから、居宅介護サービスや地域密着型サービスについては、要介護度別に区分支給限度基準額が設定されており、その範囲内でサービスの選択ができるようになっています。

なお、居宅介護サービスや地域密着型サービスであっても、医師等の判断により行われる「居宅療養管理指導」や「居住系サービス」「施設サービス」等には、サービスの性質上限度額が適用されません。また、訪問が難しい山間地域等への特別加算料金等も、限度額の対象外とされています。

限度額は、以下の通りです。

  限度額(円)
要支援1 50,030
要支援2 104,730
要介護1 166,920
要介護2 196,160
要介護3 269,310
要介護4 308,060
要介護5 360,650

額は、介護報酬の1単位を10円として計算します。

受給者1人当たりの平均費用額は限度額の46.1%~65.1%、利用者のうち限度額を超えている方は、比較的たくさんの介護費用がかかる、要介護5の方でも5.9%ですので、多くの方は限度額を超えることなく、満足な介護サービスが受けられていると考えられます。

介護保険制度開始から16年、高齢化が進むにつれて様々な改変が行われている介護保険は分かりにくい仕組みも多い制度ですので、市区町村の窓口やケアマネージャー、家計を総合的に診断するファイナンシャルプランナー等、介護制度に詳しい専門家の意見を参考に、老後の生活について考えてみてはいかがでしょう?

 

本記事は、2016年11月16日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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prof Kasiko編集部

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