法務・税務・労務などの問題解決エンジン
some system placed here.

保険金詐欺-ホールインワン詐欺の手口

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プロが保険金計235万円を搾取した事件

ホールインワン詐欺”という種類の詐欺の手口をご存じだろうか。

これはゴルフの”ホールインワン(アルバトロスを含む)”と、日本でそれを達成した際の、ゴルフをプレーする人以外から見ると摩訶不思議な”習慣”を利用した”保険金詐欺”の手口である。

 

2014年10月初め、兵庫県警生田署は詐欺の疑いでプロゴルファーの中山飛翔容疑者と林周平容疑者および、無職の男1人の計3人を逮捕した。

容疑は、同年5月のゴルフプレー中にホールインワンを達成したように装い、習慣に則って、その後に多額の飲食費用や記念品購入代金がかかったように見せかけた虚偽の報告書を基に、ゴルファー保険から保険金を騙し取った”という詐欺容疑であった。

実際に虚偽の申告を行ったのは中山容疑者だそうで、他2名は同容疑者と一緒にラウンド(=ゴルフ場でゴルフをプレーすること)したと申告していたという。

 

golfing

 

産経新聞が報じたところによると、中山容疑者らは事前に複数のゴルファー保険に加入した状態でゴルフをプレーし、ホールインワンを達成したように装う同様の手口で、各保険会社に対して保険金の請求を繰り返していたのだそうだ。

逮捕当初は「実際にホールインワンを達成した」と容疑を否認していたようだが、同年12月に開かれた神戸地裁における同容疑者らの初公判ではいずれも容疑を認め、「仲間内で分配してゴルフのラウンド代や飲食代などに使った」と白状しているという。

実際に搾取された保険金は計235万円だそうだ。

 

ホールインワンを祝う習慣

先にも書いたが、この習慣は、ゴルフをやらない人にとってはどうにも理解できない。

 

ホールインワンとは、多くの方がご存知の通り、そのホール(通常、1ラウンドで18ホールを回る)の1打目でカップにボールを入れることを意味する。
またアルバトロスとは、そのホールの規定打数(ホールごとに規定打数が決められていて、規定打数通りにカップにボールを入れればパー、1打少なければバーディー、1打多ければボギーとなる)よりも3打少なくカップにボールを入れることを意味する。

ホールインワンもアルバトロスも、熟練のプレーヤーであっても達成は非常に難しい。

そのため、コンペ(複数人で行うゴルフの競技大会)等で同行者のうちの誰かがこれらを達成した際には、宴会を開いたり、参加者全員に記念品を贈呈して盛大にお祝いするのだが、”日本の習慣”では、この費用を負担するのはホールインワンやアルバトロスを達成した本人なのだ。

どうやらこの習慣は高度経済成長期~バブル期に定着したもので、当時はキャディにチップを振る舞ったり、祝宴を開いたり、ゴルフ場に記念樹を贈ったり等々で、一度達成すると数百万円ものオカネが達成者の財布からポンと消えていったそうだ。

 

greenandball

 

ゴルファー保険・ホールインワン保険

その後、バブル経済が崩壊してこのご時世になって以来は、サスガに数百万円もの大金をかけて大盤振る舞いするようなことはなくなってきているというが、習慣がなくなったわけではなく、かける金額こそ違えど今もホールインワンが達成されれば、達成者負担の記念品贈呈や同行者との祝宴は開かれている。

よって、万一、一般層のゴルフ愛好者がホールインワンを達成してしまうと、達成の喜びよりもその後の金銭負担を嘆くことがしばしばあったといい、これがゴルフをやらない人にとって「だったらお祝いなんてしなければイイではないか」と理解に苦しむ点なのだ(実際は当然に強制ではないものの、愛好者であればあるほどやらないわけにはいかないらしい)。

こうした習慣を背景に誕生・普及したのがホールインワン保険(1982年の共栄火災保険のホールインワン保険が先駆けとのこと)である。
ホールインワン保険は、文字通り、こうしたホールインワンを達成したことに起因して発生した出費を保険金で補てんする保険なのだ。

 

なお、ホールインワン保険とゴルファー保険は名称が混同されることが多いが、”ゴルファー保険”はゴルフプレー中に自身や他人に怪我をさせたり、ゴルフクラブの盗難・破損があった際等に保険金が支払われる保険の総称で、ホールインワン保険はゴルファー保険の1つの補償内容であることが多い。

 

因みに本当に被保険者がホールインワンを達成したか否かは、同行プレーヤーとキャディの現認で成立するのだが、先のプロゴルファーによるホールインワン詐欺事件では、キャディの注意を惹き付ける役がキャディの気をそらさせている間に、同行者がボールを手でカップに入れる役を担っていたのだという。

 

参考記事:
特殊詐欺の陰に隠れて増える自動車保険金詐欺
日常的に行われている、呆れた診療報酬詐欺

 

本記事は、2015年01月22日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

関連記事


新着記事
公式Facebookページ 公式Facebookページ
誰に何と相談していいかわからない方へ
050-7576-0762
[日本法規情報]
  • 平日10:00~20:00
  • 土日祝終日、受付のみ対応

誰に何と相談していいかわからないあなた。
私達が相談相手探しのお手伝いをいたします。

無料相談・全国対応 050-7576-0762 お電話ボタン