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信じる?信じない?株式相場のアノマリー

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アノマリーとは

投資の世界等でよく使われている”アノマリー”という言葉をご存じだろうか?
辞典や辞書に載っているこの言葉の意味は、ざっと以下の通りだ。

アノマリー(英語:Anomaly)とは、ある法則・理論からみて異常、または説明できない事象や個体等を指す。科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。(引用元:Wikipedia)

anomaly:不規則,変則;異常なもの(引用元:三省堂Web Dictionary)

アノマリー【anomaly】①変則。例外。また、矛盾。逸脱。②変則的事実。理論では説明できない株価の規則的な現象。③特異点。また、重力異常。磁気異常。(引用元:小学館「デジタル大辞泉」)

 

「デジタル大辞泉」にあるように、こと株式相場において使われる”アノマリー”は、本来の【anomaly】という英語の持つ”変則的”等という意味あいではなく、”どうしてそうなるのか(株価が騰がるのか、下がるのか)明確な説明はできないものの、経験則としてそうなりやすい(と思い込まれがちな)こと”を意味する。

例えば、”株価は月曜日に下がりやすく、水曜日や木曜日に騰がりやすい”等といったものが、いわゆる投資の世界で使われるアノマリーだ。

※とりわけ”月曜日は株安”というアノマリーが有名で、その背景を”週末に金融市場にとって悪いニュースが出やすいため”等と推察する筋もあるが、週末に良いニュースがでて月曜日に株高となることとて珍しいことではない。

 

根拠がない俗説がアノマリー

この時点で先に断っておくが、近年、投資の世界のアノマリーは”経験則”というよりも、むしろ”俗説”に近い意味で使われることの方が多くなってきていて、アノマリーを信じ込んでその通りに投資活動を行っても利益を得ることはほぼできないだろう。

その理由の1つである程度確かなことは、現在も語られているアノマリーの多くが、ものによっては今よりも100年以上も前に当時の経験則に基づいて造成されたものであり、世界各国でインターネット取引が当たり前となって、投資資金が国境に捉われずに飛び交う現在の金融相場環境が必ずしも過去をベースにした”経験則”通りには動こうハズがないためだ。

 

よく耳にする”節分天井、彼岸底(2月上旬に高値を付けて、3月下旬に安値を付ける)”や”Sell in May, and go away(五月に売って相場から離れろ!)”等は根拠のない典型的なアノマリーといえよう。

もし、この2つのアノマリーに従って株取引を行うとなると、安値で買って高値で売るのが鉄則(カラ売りは逆)であるから、”持ち株を2月上旬に売却して3月下旬に買い戻し、さらにそれを5月に売り逃げる”こととなるわけだが、これが必ずしも利益をもたらす法則でないことは誰の目にも明らかだ。

 

そもそも”節分天井、彼岸底”というアノマリーは、明治時代に活況を呈していたコメ相場で生まれた相場格言であり、これがそのまま戦後の株式相場等でも使われていて、実際、バブル経済期の頃にはこの傾向が当てはまることがしばしばあったようだが、近年ではほぼ皆無だ。

また、”Sell in May, and go away”は米国相場で昔から言われている格言で、米国株式相場の代表指数であるNYダウの推移を月足チャートで見てみると、いわゆるリーマンショックの影響で2009年3月に6469.95ドルの直近安値を付けて以降、ここ7年間の戻り相場における5月の勝敗は4勝3敗

2010年5月、2011年5月、2012年5月の3回がチャート上で陰線となっているものの、それ以外の4回は月初の始値が月末の終値を上回る陽線となっている。

最近のNYダウの5月相場の星取表だけを見て”Sell in May, and go away”を検証すると、”当らずと雖(いえど)も遠からず”とも言えそうだが、NYダウは2009年3月6日の場中に6469.95ドルという安値を付けて以降切り返すと、リーマンショック前の高値14198.10ドルを軽々と上抜けて、2015年5月の終値ベースで18010.68ドルまで騰げている。

短期の回転売買をするならば話はやや別かもしれないが、中長期の投資スタンスであれば、下げた3回の5月相場も”売って逃げる”と言うよりも、逆に”逃げずに立ち向かう絶好の買い場”であったと見るべきだと思われる。

 

知っておくことはイイこと

先に述べたようにアノマリーは所詮アノマリーであり、これらに乗じて株取引をしたところで儲かるわけはないものの、中には今も”節分天井、彼岸底”や”Sell in May”を意識して株取引に臨んでいる投資家も少なくはない。

最近では、”サザエさんが高視聴率であった翌日月曜日の相場が下げやすい”だの、”金曜ロードショーでジブリ映画が放映されると週明け月曜日の相場が下げやすい”だのといった、迷信めいたアノマリーが、若手の個人投資家が集まるネット掲示板等で実しやかな話題となることもある。

内外部要因や需給要因で、本当に相場がアノマリー通りの動きをすることも往々にしてあるわけで、アノマリーは信じきるべきではないものの、知っておいても損は無いものだ。

サザエさんが高視聴率であった翌日月曜日の相場が下げやすい:某大手証券会社のアナリストが、日経平均株価と日常に溢れる様々なデータの相関関係を調査して提唱したアノマリー。日曜日の夕方に放送されるサザエさんが高視聴率だと、それに相反して翌日月曜日の株式相場が下げる傾向があるのだという。ただ、あくまで様々なデータで相関関係を調査した結果、たまたまサザエさんの視聴率と日経平均株価の間の相関関係が高かったというだけの話しで、もちろん根拠はない。

金曜ロードショーでジブリ映画が放映されると週明け月曜日の相場が下げやすい:サザエさんの視聴率と似たようなアノマリーで、こちらももちろん根拠はない。

本記事は、2015年06月02日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
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