法務・税務・労務などの問題解決エンジン
some system placed here.

商標法改正で、音や色の商標登録が可能に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

新たな商標タイプは動き・ホログラム・色彩・音・位置

今年の4月1日付けで、特許法等の一部を改正する法律が施行され、これまで権利の保護が難しかった”色”や”音”を商標として登録することができるようになった改正商標法がスタートした。

今回の法改正によって新たに登録することができるよう商標は以下のタイプ。

 

動き商標 文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標
(例えば、テレビやコンピューター画面等に映し出される変化する文字や図形など)
ホログラム商標 文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標
(見る角度によって変化して見える文字や図形など)
色彩のみからなる商標 単色又は複数の色彩の組合せのみからなる商標(これまでの図形等と色彩が結合したものではない商標)
(例えば、商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩など)
音商標 音楽、音声、自然音等からなる商標であり、聴覚で認識される商標
(例えば、CMなどに使われるサウンドロゴやパソコンの起動音など)
位置商標 文字や図形等の標章を商品等に付す位置が特定される商標

引用元:特許庁

 

具体的な例としては、大幸薬品の胃腸薬のCMメロディが分かり易かろう。

「ラッパのマークの正露丸」でお馴染みの大幸薬品の胃腸薬のCMで流れる「タッタラタッタ♪タッタラタッタ♪ターラターラター♪」というメロディは、日本人の誰しもが聞き覚えのあるメロディだ。

改正商標法では、”音商標”としてこのメロディ自体を商標登録することができるようになったのだ。

 

参考サイト:特許庁「新しいタイプの商標の保護制度について」
参考サイト:特許庁「新しいタイプの商標の保護制度に関するパンフレット」(PDF)

 

改正商標法

今回の商標法改正によって、”商標”を定義づけた商標法第2条の条文は以下のように変更となった。

改正前:商標法第2条(定義等)
この法律で「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合であって、次に掲げるものをいう。

↓↓↓↓

改正後:商標法第2条(定義等)
この法律で「商標」とは、人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的形状若しくは色彩またはこれらの結合、音その他政令で定めるものであって、次に掲げるものをいう。

 
これまでも、記号等との”結合”であれば色彩にも商標が認めれれていたものの、法改正によって、”色彩のみ”でも登録すれば商標権が認められるようになり、”音”も単独で条文に追加され、こちらも登録すれば商標権が認められるようになった。

 

先願主義で初日に企業の出願が殺到

改正商標法で追加された新しいタイプの商標の出願は、施行日である4月1日から。

特許庁が発表したところによると、出願初日の出願状況は、音商標が144件色彩のみからなる商標が190件位置商標が102件動き商標が32件ホログラムが3件で、初日の1日で合計471件もの出願があったそうだ(出願件数は電子出願および書面出願の合計)。

日本では特許や商標に関し、より早く特許庁に出願した者に権利を付与する”先願主義”を採っている。

類似した商標の権利確保は”早い者勝ち”というわけだ。

そのため、従来から使用しているCMメロディ等の権利確保を急いだ企業による商標出願が、初日に殺到したようだ。

商標法第8条(先願)
同一または類似の商品または役務について使用をする同一または類似の商標について異なった日に2以上の商標登録出願があつたときは、最先の商標登録出願人のみがその商標について商標登録を受けることができる。

 

各メディアで報じられている商標出願企業は、音商標分野で、先に挙げた「正露丸」の大幸薬品の他、「ヒ・サ・ミ・ツ♪」のメロディをCMに使用している久光製薬、「グ・リ・コ♪」のメロディを使用している江崎グリコ等々。

色彩のみからなる商標分野では、セブンイレブンジャパンがコンビニ店舗の看板に使用しているオレンジ・緑・赤の3色配列の組み合わせを出願。

動き商標分野では、線維大手の東レが特殊なプラスチック製造技術の”ナノアロイ(NANOALLOY)技術”の宣伝映像を出願しているという。

 

参考サイト:大幸製薬「CMギャラリー」
参考サイト:久光製薬「CM情報」
参考サイト:江崎グリコ「キャンペーン・CM」
参考サイト:セブン-イレブン・ジャパン「企業情報」
参考サイト:東レ「NANOALLOY特設サイト」

 

参考記事:
商標を登録して自社ブランドを守る!
デザイン書体と著作権の法律問題
商標を世界で登録する-マドリッド協定議定書

 

本記事は、2015年04月10日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

関連記事


新着記事
公式Facebookページ 公式Facebookページ
誰に何と相談していいかわからない方へ
050-7576-0762
[日本法規情報]
  • 平日10:00~20:00
  • 土日祝終日、受付のみ対応

誰に何と相談していいかわからないあなた。
私達が相談相手探しのお手伝いをいたします。

無料相談・全国対応 050-7576-0762 お電話ボタン