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夫や妻の不倫と、不倫相手への慰謝料請求

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浮気と不倫と不貞行為の違い

「浮気」とは、国語辞典的には「心変わり」や「移り気」を意味する言葉で、一般的には、夫・妻・彼氏・彼女が自分以外の異性に移り気することを指すが、「どこからが浮気なのか?」という問いには人それぞれの解釈があり、これを定義するのは難しい。

対して「不倫」とは、配偶者である夫や妻が自分以外の異性と恋愛をして肉体関係を持つことを意味し、「浮気」に比べて定義づけは容易だ。

「不倫」という言葉は、彼氏・彼女の関係において用いられることはないし、また、「継続的に関係を続けること」を指して用いられることが一般的で、「一度きりの過ち」において用いられることはあまりない。

 

一方で、「不貞行為」とは、れっきとした法律用語であり「夫婦間の貞操義務に反する姦通」という定義がある。

噛み砕いて言えば、「結婚をしているのにもかかわらず、他の異性と肉体関係を持つこと」を意味し、不倫と相違ない意味で捉えておけばいいだろう。過去の裁判での判例をみても、性行為を伴わない男女の密会等は不貞行為には該当せず、不倫同様、「一度きりの過ち」も不貞行為とは判断されない。

※例えば、夫が風俗で性交渉を持ったとしてもそれは「不貞行為」には該当しない。

 

夫婦が互いの貞操を守る義務

日本の法律では、男女が婚姻関係となると、以下のような義務が発生する。

<夫婦で同一の氏を名乗る義務>

民法第750条:夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

<同居、協力及び扶助の義務>

民法第752条:夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

※ただし、理由のある別居は当然に認められ、どちらか一方の希望で同居を強制することはできない

<貞操義務>
民法において、夫婦が互いの貞操を守る義務について直接的に表記されている箇所はないものの、以下の第770条の離婚事由の1つに「不貞行為」が挙げられていることから、夫婦間には貞操義務があると解されるのが通例。

民法第770条:夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき。
  2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
  3. 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

 

つまり、「不貞行為」は法律に定められた義務に違反する行為=不法行為と解釈され、これまた民法の定めによって、不法行為を行った者はそれによって他人に生じた損害を賠償しなければならない。

民法第709条:不法行為による損害賠償
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

 

不倫相手に慰謝料を請求する

民法で言うところの「損害」には、「法的保護に値する利益の侵害に起因した財産上の不利益」を意味する「財産的損害」と、「精神上の不利益」を意味する「精神的損害」に分別される。

慰謝料は、この「精神的損害」に対する損害賠償金という位置づけになる。

 

さて、不貞行為における「損害」に対する賠償金が慰謝料であることは明確となったが、その慰謝料は誰に支払わせるべきなのだろうか。

答えは当然に「不法行為」を行って、不倫をしていない側の夫または妻の権利を侵害した者だ。

「不貞行為」の場合は、自分以外の異性と複数回にわたって肉体関係をもった「配偶者=不倫をした夫や妻」と、その「不倫相手」となる。

ただし、不貞行為の発覚によって夫婦が離婚に至る場合は夫または妻およびその不倫相手の2者に対して慰謝料が請求されるのに対して、離婚に至らなかった場合は不倫相手1者に対して慰謝料が請求されるケースが多い。

離婚に至らない場合、生計を一にする配偶者に慰謝料を請求するというのもおかしな話だからだろう。

※夫や妻が結婚していることを隠して不倫をしていた場合、その不倫相手の行為は「不法行為」と判断されず、慰謝料を請求することができない点には注意が必要。

 

不倫の証拠を押える

なお、慰謝料を請求するには、請求先の相手が当該不貞行為があった事実を認めていなければならない。

相手方が不貞行為があったことを認めていない場合は、法廷にてその真偽を判断することになるのが一般的だが、その裁判においては、請求する側が不貞行為があったことを立証しなければならない。

 

不貞行為の証拠となりうるものは、不倫をほのめかすメールのやり取りや、二人が密会している写真若しくは動画等だ。

不倫相手とのメールはたいていのケースで携帯メールが利用されている。もし妻や夫の携帯から不倫の証拠となりそうなメールを発見した場合は、そのメールを「日付」や「やり取りの相手方」が視認できるような形で写真に残しておく。

密会現場を写真や動画に抑えることができれば、なお有利になる。

とりわけラブホテル等に二人で入っていく様子を抑えることができれば、それが決定的な証拠となり、その写真や動画を突きつけることで相手側も認めざるを得なくなるだろう。

その段階で相手側が不貞行為を認めれば、裁判に時間や労力をかけずに済む可能性も高い。

 

密会現場を抑えるには、探偵に依頼をするのがいいだろう。

探偵と聞くとTVドラマや映画に見るハードボイルドなイメージが連想されがちではあるが、現在、探偵業の売上のほとんどが浮気調査で占められているという程に、探偵による浮気調査が特別なことではなくなっている。

調査料は証拠を抑えるまでにかかる時間にもよるが10万円~30万円といったところだろう。

 

因みに相手側に請求する慰謝料の相場は、概ね100万円~300万円。

また、より万全を期するのならば、慰謝料の請求も自身では行わず、男女間の問題に強い弁護士を立てるとよいだろう。

 

本記事は、2014年05月15日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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