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学生を悩ませるブラックバイトの実態

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過酷な業務や責任を課す

長時間労働や賃金不払い、罰金に自腹強要、休ませてくれない、辞めさせてくれない・・・等など。

学生らがアルバイトで不当な扱いを受ける”ブラックバイト”問題が、未だ根絶されていないようだ。

 

”働く”ということに慣れていないのをいいことに、さも「これが社会の当たり前だ」と言わんばかりに過酷な業務や責任を課し、学生らから搾取を繰り返すのがブラック企業とブラック経営者によるブラックバイトだ。

そんなブラックバイトの存在で悪目立ちしている業界としては、飲食業界や学習塾業界、コンビニ業界等が挙がりがち。

 

長引く不況の影響で、昨今では親に頼ることができずに生活費ばかりか学費まで自分自身で稼がなくてはならない学生達も少なくない。そんな、未来ある若者がブラックバイトに侵食され、いつしか学業にも手が廻らなくなっていく。

国はこうした状況に警鐘を鳴らし、厚生労働省が主体となって昨2015年4月から「確かめよう労働条件」という名称でキャンペーンを進め、特設Webサイトを公開している。

同サイトでは、労働条件に関する法令や制度の解説から、相談機関の紹介、労働問題に関する裁判例の紹介等も行っているので、アルバイトをしていてその労働条件に関して「これって普通なの?」「おかしくない?」と思うことがあったら、是非とも以下のリンクからサイトを閲覧してみて欲しい。

参考サイト:厚生労働省「確かめよう労働条件」

 

ブラックバイトの事例

とりわけ塾講師のアルバイトで問題になったのが、”労働時間”と”賃金”だ。

例えば「1コマ120分の授業を行った際のバイト代3000円」と謳った学習塾のバイトに応募してみたら、実際に支払われる賃金は確かに3000円と悪くないものの、支払われるのはあくまでも授業を行った時間分のみ。

授業の準備のために1時間早く出勤し、授業の後も採点や次回の授業のための準備、果ては生徒の学習カルテの作成等でさらに2時間、計5時間も働かなくてはならない決まりがその塾にはあった。結局、実働換算した時給は3000円÷5時間で実にたった600円であった-等という話だ。

こうした時給が発生しない労働を強制させるブラック事例は学習塾に限らず、飲食店や小売店等にも多い。

 

コンビニ等で多いとされるのが”罰金”や”自腹”の強要である。

クリスマスシーズンに店頭で販売したケーキの売れ残りを、販売を担当したアルバイトが自腹で買わされた等というケースを耳にしたことはあるだろう。クリスマスケーキの他にも、ハロウィン等のイベントに乗じて販売した商品や日々のおでんや惣菜の売れ残りを、「キミの責任だからね」等と言われてアルバイトスタッフが購入させられるケースも多々あるという。

また、店の決まりをまもらなかった(客の来店時に「いらっしゃいませ」を言わなかった、言ったが声が小さかった等)際や仕事でミスをした際、遅刻・欠勤をした際にアルバイトが罰金を徴収される-なんてことが横行しているのだ。

「我慢してきたが、もう限界です」。神奈川県の私立大1年の男子学生(20)は1年前にコンビニで働き始めた。しかし、日常の業務とは別に毎月、季節商品の販売ノルマを課せられた。
「恵方巻き」の販売ではほかのアルバイトと予約獲得数を競わされ、最下位だった男子学生は「罰ゲーム」として4時間の呼び込みを無給でさせられたという。(引用元:2015年3月27日付日経新聞)

 

業界に関係なく、ここもとの”人手不足”で顕著になってきたのが、”休ませてくれない”、”辞めさせてくれない”問題だ。

バイトのシフトが入っているものの具合が悪くなって出勤できそうもないので、バイト先に欠勤の申し入れの電話をするも、「休むんだったら自分で代わりを探さなければ認めない」と言われる。

自分の代わりに急遽シフトに入ってくれる人はそうそう見つけられず具合も悪いので、止むを得ずその後の断りを得ずに欠勤すると、バイト先から電話で「オマエのせいで人手が足りず店が廻らなかった。損害を賠償しろ」と言われた-なんてことも。

「辞めたい」とバイト先に伝えた際も同様に「代わりを探せ。探せなければ辞めさせるわけにはいかない」と言われる。

事業を運営するための人員の手配は、間違いなく会社や経営者の責任なのだが・・・。

 

真面目で責任感が強い人ほどズルズル嵌る

ブラックバイトにズルズルと嵌って抜けられなくなるのは、往々にして真面目で責任感が強い人が多い。

「責任を果たせなかった自分が悪い」「自分が先に音を上げて逃げ出せば、残された同僚に迷惑がかかる」等など人の良さが仇となり、傍目に見れば”泣き寝入り”を続け、学生であればいつしか本分である学業を疎かにしてブラックバイトに没頭してしまう。

学業が手に付かなくなってしまえば、学生としては本末転倒なうえに、ブラックバイトに搾取され続けているとなれば目も当てられない。

 

たとえアルバイトであろうとも、長時間労働や正当な賃金を支払わない、自腹での商品買取の強要等は、明らかな労働基準法意反であり、同違反を犯した経営者はペナルティを受けなければならないし、不当な扱いを受けたアルバイトはその損害の賠償請求ができる。

然るべき相談先に助力を仰げば、未払い賃金は当然に請求できるし、ケースによっては慰謝料(精神的損害の賠償として)を勝ち取ることもできるのだ。

泣き寝入りして現状に目をつぶっていれば、損が積み重なっていくばかりか、未来も閉ざされてしまいかねない。

 

本記事は、2016年04月28日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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