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平成27年版交通安全白書-高齢者の事故抑制へ

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交通事故死者数14年連続減少も”情勢は厳しい状況”

5月26日、平成27年版交通安全白書が政府の閣議決定を経て公表された。

それによると、平成26年(2014年)中の交通事故死者数は前年比260人減の4,113人となり、死者数減少傾向は引き続き維持されて14年連続となった。

また、交通事故発生件数および負傷者数も、史上最悪を記録した平成16年(2004年)以降の減少傾向をキープして、10年連続の減少となったようだ。

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引用元:内閣府交通安全白書(クリックで拡大)

 

ただし一方で、交通事故死傷者数の減少幅は今回も縮小傾向を持続。

「高齢者人口の増加」、「シートベルト着用者率等の頭打ち」、「飲酒運転による交通事故の下げ止まり」が背景にあり、”死者数の指標となる致死率についても2年連続で上昇に転じ、死者数が減りにくい状況となっており交通事故情勢は厳しい状況(内閣府)”なのだという。

さらに昨今の課題となっている、”交通事故者数に占める高齢者(65歳以上)の割合”もまた、高い水準に留まっているのだそうだ。

参考サイト:内閣府「平成27年版交通安全白書 全文」

 

交通事故死者数に占める高齢者の割合は高止まり

全体の交通事故死者数の減少に歩調を合せて、高齢者の死者数も前年比で110人減少してはいる(65歳以上の交通事故死者数は平成25年2,303人で、平成26年は2,193人)。ところが、平成26年の全体の交通事故死者数に占める高齢者の割合は53.3%で、過去最高を記録したのだという。

 

<年齢層別交通事故死者数の推移>

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引用元:内閣府交通安全白書(クリックで拡大)

 

少子高齢化の影響で、日本の全人口に占める高齢者の割合は増加の一途を辿っているわけで、交通事故に関しても、これに係わる高齢者の割合が高くなるのは自然の成り行きと言える。

とはいえ、この割合が高止まりを続けたままの状態で高齢者人口が増えれば、交通事故全体の発生件数や死者数が減りにくくなる(減少幅の縮小)。

今回の交通安全白書はこの状況を一因に、”交通事故情勢は厳しい状況にある”と言っているわけだ。

 

交通事故抑制に向けた課題と対策

逆に考えれば、日本国内の交通事故を減らし、より安全な交通インフラを目指すとなれば、まず”高齢者の交通事故を減らすこと”がカギとなるのは、誰の目から見ても明白だ。

交通事故死者数の半数超を占める高齢者の交通事故が減れば、自ずと全体の死者数は減る。

そのためにやるべきことは、当サイトでも何度か取り上げている通り、加齢によって運転能力が低下している高齢ドライバーの方々に”運転を辞めてもらう”ことが重要なのだ。

参考記事:
高齢者の認知機能検査義務拡大へ、道交法改正
交通事故件数抑制のカギ 高齢者の免許返納

 

もちろん、高齢のドライバーばかりが交通事故加害者となっているわけではなく、例えば青信号の横断歩道を歩いていた善良の高齢者が右折車にはねられるケース等も枚挙に暇がないように、高齢者が交通事故被害者となることも往々にしてある。

だが、度々ニュースになっているように、高速道路で進路を誤って逆送してしまったり、ブレーキとアクセルを踏み間違えて店舗に車ごと突っ込んでしまったり等々、耳を疑うような原因で高齢者が起こしてしまった交通事故も枚挙に暇がないのも事実だ。

この高齢者の交通事故問題に関し、政府・警察・関係団体はセミナーや講習会といった、高齢者向け”参加・体験・実践型の交通安全教育”を推進するとともに、高齢運転者に対しては運転免許更新時に高齢者講習を行う他、運転免許を保有する高齢者の認知機能検査義務を拡大する等、今後も様々な対策を施していく。

 

その他、今回の交通安全白書では全体の交通事故抑制対策として、交通死亡事故の実に約半分が”交差点”もしくは”交差点付近”で起きていることを鑑み、昨年から試験的に導入している”信号のない交差点=環状交差点(ラウンドアバウト)”を、その効果が発揮できる適切な箇所に導入することを推進していくとしている。

 

参考記事:
信号ナシ!環状交差点ラウンドアバウトとは
交通事故死傷者は13年連続で減少-平成26年度版交通安全白書

 

本記事は、2015年05月27日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

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