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広がる民泊の課題と対策⑬

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広がる民泊の課題と対策について

今回の広がる民泊の課題と対策⑬では、建物区分所有法にまつわる、民泊の話題についてご紹介したい。

建物区分所有法は、「建物の区分所有等に関する法律」と呼ばれる、一つの建物に、構造上区分された部分で独立して住居や事務所などの用途として使用できる場合、その区分それぞれを所有権の目的とするために設けられた法律である。

分譲マンションなどは、この法律に従って区分所有されていることがほとんどであり、区分所有している部屋で民泊を行う場合もあるため、民泊について語る上では大変重要な法律だ。

民泊を行う上でも、逆に自宅として所有しているマンションの他の一室で違法に民泊が行われている時などでも、対策をするためには、建物区分所有法の内容が重要となってくるので、どのような内容なのか、しっかりと理解したい。

参考サイト:法令データ提供システム「建物の区分所有等に関する法律」

参考記事:広がる民泊の課題と対策①
参考記事:広がる民泊の課題と対策②
参考記事:広がる民泊の課題と対策③
参考記事:広がる民泊の課題と対策④
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑤
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑥
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑦
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑧
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑨
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑩
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑪
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑫

 

マンションの形態と区分所有法

ビジネス民泊では、多くの場合、マンションの一室を民泊の宿泊施設として利用する。マンションには大きく分けて賃貸マンションと分譲マンションがある。

賃貸マンションは、建物全体を一人もしくは複数の所有者が持っており、各住居部分の居住者は、その所有者と賃貸借契約を締結して、借主となる。

特別な契約を結ばない限り、借主による転貸(又貸し)は禁止されており、貸主の承諾を得ずに転貸した場合には、賃貸借契約の解除原因になるばかりでなく、それによって何か貸主に損害が発生した場合には、損害賠償責任を負う事にもなる。

分譲マンションは、各部屋の居住者はその居住部分に対して所有権を持っており、区分所有者となる。本来、所有者であれば所有物を自由に利用、処分できるが、分譲マンションには建物区分所有法という法律が適用され、利用等が制限されることがある。

今回は、この分譲マンションにおける、建物区分所有法について紹介する。

 

建物区分所有法と民泊

分譲マンションの一室のように、一つの建物の一部が独立しており、その一つひとつが所有権の対象となるような場合に、建物区分所有法が適用される。

それぞれ、独立した一部分に別々に所有権を設定できるような建物を、区分所有建物と呼び、建物区分所有法は、主にその区分所有建物についての「管理」や「権利関係」について規定している。

建物区分所有法では、各住戸部分(専有部分)の所有者から構成される、管理組合という管理を目的とする団体により、集会決議と規約によって、区分所有建物を管理することを想定している。

区分所有物には、それぞれの専有部分の他に、共用玄関、エントランスやエレベーター、廊下、階段、ベランダ、外壁、水道や電気の配管や設備など、共用部分と呼ばれる設備がある。これらの共用部分を管理の対象としているのが、管理組合である。

管理組合は、区分所有者が2人以上いれば、法律上認められる団体であり、銀行口座なども作成できる他、訴訟を起こすといった権利も認められている。

 

一方、専有部分は、持ち主である区分所有者の権利と義務によって管理する。

管理組合による管理の対象ではないため、本来、専有部分は所有者の事由に利用できるはずであるが、価値観や生活様式も異なる複数の区分所有者が一つの建物に居住することになるため、建物区分所有法によって「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。」等、区分所有者の権利を規制することが認められている。

専有部分に対する規制方法として、規約による、専有部分の用途制限があげられる。実際に、多くの管理規約で専有部分の用途と用法の制限が行われている。

国土交通省より発表されている管理規約のひな型となる、「マンション標準管理規単棟型」では、「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」と規定している。

参考サイト:国土交通省「マンション標準管理規単棟型」(PDF)

 

民泊の運用を行うにあたって、上記のような専有部分に対する住宅用途に限るといった用途制限がある場合には、住戸部分を民泊施設に利用することはできない。

実際、これらの規約があるにも関わらず、物件所有者が違法民泊を行い、同じマンション内に居住する住民とトラブルになるケースが問題となっている。

所有するマンションの一室を民泊に利用したいと考える時には、まず、管理規約を確認することが大切である。

さらに、管理規約は、区分所有者及び議決者の4分の3以上の多数による集会の決議によって、変更することができるため、ビジネス民泊を分譲マンションの専有部分で行おうとする場合には、同じマンションに住む方の理解を得ることが必須となる。

専門家に協力をあおぐこともおススメだ。

 

本記事は、2017年02月23日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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prof Kasiko編集部

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