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広がる民泊の課題と対策⑰

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広がる民泊の課題と対策について

広がる民泊の課題と対策」では、外国人観光客の増加に伴い話題となることが増えている、民泊について、ご紹介している。

広がる民泊の課題と対策①では、最近の民泊に関する行政の動きや、民泊を取り巻く状況などについて、②では、そもそも民泊がどのようなものなのか、今何が問題となっているか、今後どのようなあり方が期待されているかなど、③では、民泊の現状や見逃されがちになっている、違法民泊を取り巻く状況について、④では、民泊を運営するにあたって関わってくるだろう法令について、⑤では合法民泊にはどのようなものがあるのかを解説。

⑥では⑤で紹介した中からさらに詳しい旅館業法上の民泊について、⑦では合法民泊を行う上で必要な手順について、⑧では農林漁業体験民宿業(農家民宿)について、⑨では特区民泊について、⑩ではイベント民泊について、⑪では民泊に関わる建築基準法の内容について、⑫では民泊に関わる消防法について、⑬と⑭では民泊に関わる建物区分所有法について、⑮では民泊に関わる民法の規定について、⑯ではマッチングサイトに関わる法律について紹介した。

参考記事:広がる民泊の課題と対策①
参考記事:広がる民泊の課題と対策②
参考記事:広がる民泊の課題と対策③
参考記事:広がる民泊の課題と対策④
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑤
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑥
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑦
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑧
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑨
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑩
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑪
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑫
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑬
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑭
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑮
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑯

 

今回の、広がる民泊の課題と対策⑰では、2017年の通常国会への提出が目指されている、民泊新法についてご紹介したい。民泊新法は、住宅宿泊事業法とも呼ばれ、旅館業法や特区民泊ではなく、既存の住宅を宿泊施設として営業するための法律である。

外国人観光客の増加に伴い、宿泊施設の不足が問題となっているが、これを解決する手段として期待されている。

 

民泊新法とは

平成27年6月の規制改革実施計画に基づき、厚生労働省などの関係省庁によって、「民泊サービスのあり方に関する検討会」が実施され、検討が行われているが、その中で、民泊営業を規定する新しい法律として、民泊新法が考えられている。

2017年の通常国会への提出を目指しているとされているが、制定時期は未定である。

参考サイト:内閣府「規制改革会議 公開資料」

 

民泊新法において、民泊は「既存の住宅を活用した宿泊の提供」である。

民泊営業の宿泊施設の提供方法は、「既存の住宅を1日単位で利用者に貸し出す」もので、「一定の要件」の範囲内で、有償、かつ反復継続するもの」と定義されているほか、ホストがゲストと一緒に宿泊施設に滞在しているかどうかで、「家主居住型」と「家主不在型」に分類し、住宅提供者、民泊施設管理者、仲介事業者に適切な規制体系を構築することとしている。

 

ここで、戸建の一般住宅と共同住宅を民泊に利用する場合、家主居住型と家主不在型とで考えられる課題について、考えてみたい。

【戸建(一般住宅)】

〈家主居住型〉
宿泊スペースの確保:制度を利用するには最も適した形であるが、生活の場とは別に、宿泊スペースを確保する必要があり、都心の狭小住宅では、スペースの確保に課題がある。

〈家主不在型〉
宿泊者の本人確認、緊急時対応など、管理体制の確保:家主が一緒に生活していないため、宿泊者の管理体制を構築する必要がある。民泊専用の管理サービスなどを使用する他、近隣で家主が生活している場合などは、家主自体が宿泊施設に通い、管理を行うことが考えられる。
ごみ、騒音などによる近隣住民とのトラブル防止:生活スタイルの異なる外国人宿泊客の利用が考えられる民泊では、夜間の騒音など、宿泊者が近隣トラブルを引き起こす場合も考えられる。事前に近隣住民へ説明を行うなどの対策が必要な他、トラブルが起こった際にはいち早く通報を受けられるシステムの構築なども考慮したい。

 

【共同住宅】

〈家主居住型〉
宿泊スペースの確保:上記に同じ
管理規約・賃貸借契約:民泊が管理規約や賃貸借契約に違反する行為でないことを確認する必要がある。

〈家主不在型〉
宿泊者の本人確認、緊急時対応など、管理体制の確保:上記に同じ
ごみ、騒音などによる近隣住民とのトラブル防止:上記に同じ
管理規約・賃貸借契約:上記に同じ

 

規制改革の概要

外国人観光客の増加やオリンピックの開催など、急増するニーズに応える民泊サービスが推進できるよう、適切な規制をかけることが必要とされている。

具体的には、「家主居住型」と「家主不在型」2つの種類別に規制体系を構築することとしており、民泊の営業を行うための「届出」や民泊施設管理者の「登録」について、所管する行政庁について決定するなど、早急な法整備に取り組んでいる。

なお、この民泊新法における枠組みで提供される宿泊施設については、既存の住宅を活用した宿泊サービスとなっており、ホテルや旅館、民宿などが対象となる従来の旅館業法における宿泊サービスとは、全く別の法制度となる。

法律の制定後は、その都度状況に応じた見直しを必要により行っていく他、届出や登録については、インターネットを用いた手続きを基本とし、マイナンバーや法人番号を活用し、手続きを簡素化するなど、利便性に十分配慮した内容になる予定である。

自宅を外国人に開放したい一般家庭などでも、簡便に制度を利用できるように検討されている。

 

また、既存の旅館業法で定められた、ホテル・旅館に対する規制の見直しについても、民泊に対する規制の内容・程度との均衡に配慮しつつ、検討されることとなっている。

民泊新法における民泊営業では、営業日数が半年未満(180日以下)の条件付けがされる見通しなため、民泊ビジネスに民泊新法の制度を利用するのは難しい可能性があるが、今後旅館業法の規制緩和が行われ、参入がしやすくなれば、旅館業法の枠組みで民泊ビジネスを行うという選択肢も生まれるだろう。

採算ラインの計算や業法民泊を選択した場合の手続きの方法などは、法律の専門家や民泊に詳しい専門家に相談することをおススメする。

今後大きな展開が期待される、民泊関連の法制度には、引き続き注目していきたい。

 

本記事は、2017年03月23日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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