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広がる民泊の課題と対策⑱

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広がる民泊の課題と対策について

広がる民泊の課題と対策」では、外国人観光客の増加に伴い話題となることが増えている、民泊について、ご紹介している。

広がる民泊の課題と対策①では、最近の民泊に関する行政の動きや、民泊を取り巻く状況などについて、②では、そもそも民泊がどのようなものなのか、今何が問題となっているか、今後どのようなあり方が期待されているかなど、広がる民泊の課題と対策③では、民泊の現状や見逃されがちになっている、違法民泊を取り巻く状況について、④では、民泊を運営するにあたって関わってくるだろう法令について、⑤では合法民泊にはどのようなものがあるのかを解説。

⑥では⑤で紹介した中からさらに詳しい旅館業法上の民泊について、⑦では合法民泊を行う上で必要な手順について、⑧では農林漁業体験民宿業(農家民宿)について、⑨では特区民泊について、⑩ではイベント民泊について、⑪では民泊に関わる建築基準法の内容について、⑫では民泊に関わる消防法について、⑬と⑭では民泊に関わる建物区分所有法について、⑮では民泊に関わる民法の規定について、⑯ではマッチングサイトに関わる法律について、⑰では制定が見込まれる民泊新法について紹介した。

参考記事:広がる民泊の課題と対策①
参考記事:広がる民泊の課題と対策②
参考記事:広がる民泊の課題と対策③
参考記事:広がる民泊の課題と対策④
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑤
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑥
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑦
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑧
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑨
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑩
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑪
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑫
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑬
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑭
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑮
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑯
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑰

 

今回の広がる民泊の課題と対策⑱でも、⑰に引き続き、民泊新法についてご紹介したい。

広がる民泊の課題と対策⑰では、規制改革会議が提案した内容によると、新法民泊には「家主居住型」と「家主不在型」、2種類のタイプに分けることや、新法民泊を営む場合、届出制とすること、民泊施設管理者やマッチングサービスを運営する場合も登録制とすることが検討されていること、既存のホテルや旅館に対する規制の緩和などについても検討されていることなどを紹介した。

今回は、さらに詳しく、新法民泊の2つのタイプについて、ご紹介したい。

 

家主居住型(ホームステイ型民泊)

ホームステイ型民泊とも呼ばれる「家主居住型」民泊は、住宅提供者であるホストが、生活の本拠とする住宅内に居住しながら、空きスペースを利用者に貸し出すタイプの民泊である。

家主居住型の民泊の営業を行う場合には、営業を始める前に届出を行うだけで可能となる予定であり、住居専用地域でも民泊営業が可能となるとされている。ただし、条例などによって、民泊を実施できないようにすることについて禁止する項目は無いため、地域によっては条例などにより禁止されることも考えられる。

この形態の場合、住宅内にはホストが居ることから、民泊施設管理者への委託といった委託管理を受ける必要は無いが、その代わり、ホスト自身が、ゲストの本人確認や安全確保などの必要な措置を取らなければならない。

義務化される内容としては、以下のようなものが予定されている。

・利用者名簿の作成、保存
・衛生管理措置
・一般的な衛生水準の維持、確保
・外部不経済への対応措置
・利用者に対する注意事項の説明
・騒音、ごみ処理など
・民泊を行っている旨の玄関への表示
・苦情などへの対応
・管理規約違反の不存在の確認(住宅提供者が所有者ではなく賃借人の場合。又貸しを認めない旨の条項などが無いことを確認する)
・行政当局への情報提供
※外部不経済:ある経済主体の行動が、その費用の支払いや補償を行うことなく、他の経済主体に対して不利益や損失を及ぼすこと。例えば、公害。(大辞林 第3版)
※行政当局:保健衛生、警察、税務など

 

個人の生活の本拠での民泊でなければならないということで、原則、住民票の所在地でしか民泊を行うことはできない。また、ゲストを宿泊させる日には、ホスト自身も同じ住居内に泊まっていなければいけないことなどが要件として挙げられている。

また、年間提供日数が定められる予定となっており、年間提供日数上限による制限、180日以下などが設けられると考えられる。その他にもいくつか一定の要件が検討されており、これを満たすことが必要となる。

宿泊拒否については制限規制を設けないこととして進められているため、ホストがゲストを取捨選択することが可能である。

 

家主不在型(投資型民泊)

投資型民泊と呼ばれる家主不在型の民泊は、住宅提供者が生活の本拠としていない、または提供者の生活の本拠であっても、住宅を提供する日に提供者が住宅に泊まっていない住宅を貸し出す民泊を指す。

法人所有の建物なども、含まれる。日本国内で最も多くの民泊施設が登録されているAirbnbの大半が、家主不在型の投資型民泊として運営されている。家主居住型と同様に届出制となり、届出だけで運営可能となる。

異なる点としては、ホストが民泊施設に滞在しないため、家主滞在型と比べて、騒音やごみ問題など、近隣とのトラブルや犯罪に利用されるといった危険性も増すと考えられており、「民泊施設管理者」に運営を委託する義務が生じる。民泊を行っている旨と一緒に「民泊施設管理者」の国内連絡先を玄関に表示されることが義務化される見込みだ。

ホスト自体が民泊施設管理者として登録することもできるが、民泊施設管理者として登録した場合には、苦情対応や運営管理などの責任を負うことになるため、より注意深い運営が必要となる。

家主居住型と同様に、住宅専用地域でも営業が可能となるが、地域の条例などで民泊を禁止することは可能なため、条例で禁止される地域が生まれる可能性もある。また、運営には、年間提供日数上限180日以下などの一定の要件が設けられる予定となっている。

家主居住型と同様に、宿泊拒否制限規定は設けないため、ゲストの取捨選択は可能である。

 

年間提供日数に上限が設けられる予定のため、家主不在型であっても、所有する建物などで民泊ビジネスとして展開するためには、使いづらい状況かもしれないが、例えば社員のための社所有の保養施設を民泊施設として利用したい、空室の一時利用として民泊ビジネスを行いたいという場合には、利用目的に合致する制度だとも考えられる。

利用を考える場合には、民泊や法務の専門家に相談することをおススメする。

 

本記事は、2017年03月31日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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