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広がる民泊の課題と対策⑲

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広がる民泊の課題と対策について

広がる民泊の課題と対策」では、外国人観光客の増加に伴い話題となることが増えている、民泊について、ご紹介している。

広がる民泊の課題と対策①では、最近の民泊に関する行政の動きや、民泊を取り巻く状況などについて、②では、そもそも民泊がどのようなものなのか、今何が問題となっているか、今後どのようなあり方が期待されているかなど、広がる民泊の課題と対策③では、民泊の現状や見逃されがちになっている、違法民泊を取り巻く状況について、④では、民泊を運営するにあたって関わってくるだろう法令について解説。

⑤では合法民泊にはどのようなものがあるのか、⑥では⑤で紹介した中からさらに詳しい旅館業法上の民泊について、⑦では合法民泊を行う上で必要な手順について、⑧では農林漁業体験民宿業(農家民宿)について、⑨では特区民泊について、⑩ではイベント民泊について、⑪では民泊に関わる建築基準法の内容について、⑫では民泊に関わる消防法について、⑬と⑭では民泊に関わる建物区分所有法について、⑮では民泊に関わる民法の規定について、⑯ではマッチングサイトに関わる法律について、⑰と⑱では制定が見込まれる民泊新法について紹介した。

参考記事:広がる民泊の課題と対策①
参考記事:広がる民泊の課題と対策②
参考記事:広がる民泊の課題と対策③
参考記事:広がる民泊の課題と対策④
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑤
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑥
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑦
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑧
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑨
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑩
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑪
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑫
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑬
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑭
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑮
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑯
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑰
参考記事:広がる民泊の課題と対策⑱

 

今回の広がる民泊の課題と対策⑲では、⑰、⑱にひきつづき、民泊新法についてご紹介したい。

今までは、新法民泊の種類や運営するにあたっての制限、必要となる事柄などをご紹介してきたが、今回は民泊施設ではなく、民泊新法で新たに規定される、「民泊施設管理者」や「仲介事業者」について、ご紹介したい。

どちらも、今回の民泊新法が実際に施行された場合には、重要な事柄になると予想される。民泊関連の新たなビジネスとしても注目されている、事業である。

 

民泊施設管理者

家主がゲストと一緒に施設内に宿泊しない「家主不在型民泊」は、「家主居住型民泊」に比べると、騒音やゴミ出しの問題などをはじめとした近隣住民とのトラブルや、犯罪に利用されるといった危険性が高くなると考えられる。

そこで、「家主不在型民泊」の場合、住宅提供者が管理者に管理を委託することが必要とされている。この管理者が、苦情対応や運営管理の責任を負う。

 

前回は、家主が管理者になることができる点を説明したが、複数の物件を民泊として運営するオーナーなどは、自分で管理まで行うことは難しいと考えられる。

現在も、民泊運営を代行するビジネスを行う事業者が存在するが、同様に民泊施設の管理を請け負うビジネスなども、今後展開されるだろう。不動産会社がサイドビジネスとして計画している場合もある。

「民泊施設管理者」は、行政庁への登録制となる。法令違反があった場合、業務停止、登録取り消しなどの処分の他、不正行為へは罰則が設けられるという。

 

民泊施設管理者は、実際に管理を行っている住宅提供者本人が管理者として登録する他、登録された管理者に管理委託を行うことができる。

民泊施設管理者の義務は以下の通り。

・利用者名簿の作成・保存
・衛生管理措置(一般的な衛生水準の維持・確保)
・外部不経済への対応措置(利用者に対する注意事項の説明や苦情への対応など)
・管理規約違反の不存在の確認 ※集合住宅の区分所有建物の場合
・賃貸借契約違反の不存在の確認 ※住宅提供者が所有者ではなく賃借人の場合
・行政当局への情報提供

 

仲介事業者・その他

民泊新法では、民泊のマッチングサイトを運営する仲介事業者にも、規制をかけることが検討されている。民泊仲介事業者も登録制として、一定の要件を義務化するという。

義務の内容としては、

・消費者の取引の安全を図るという観点による取引条件の説明
・当該物件提供が民泊であることをホームページ上に表示
・行政当局への情報提供(保健衛生、警察、税務など)

などが、考えられている。

また、届出がない民泊や、年間提供日数の上限を超えているなど、一定の要件を満たしていない民泊を取り扱うことは禁止とし、法令いかんとなる行為を行った場合には、業務停止や登録取り消しなども可能となる。また、不正行為へは罰則も設けるとしている。

 

また、賠償保険についても、検討がされている。

仲介業者に賠償保険への加入が義務付けられ、宿泊業者がマンションの共有設備などを壊した場合には確実に補償を行うといった内容であるが、現段階では不確定であるが、実際に、仲介業者向けの保険商品を販売する損害保険会社も現れた。

損害保険大手の損保ジャパン日本興亜が、一般住宅を宿泊施設として利用する「民泊」の利用者を対象とした新しい保険を11月にも発売することが15日、分かった。利用者が宿泊時に火災を起こしたり、建物や設備を壊してしまったりした場合の損害賠償を補償。訪日外国人向けに急病時の病院の紹介といったサービスも提供する。訪日客らに安心して民泊を利用してもらえるようにするのが狙いで、民泊利用者を対象とした保険は業界初という。(引用元:2016年10月16日付け産経ニュース)

 

政府は2020年までに訪日観光客数を年4000万人に増やす目標を掲げており、受け入れ態勢の整備が急務となっている。これにより、民泊新法の提出を前倒しすると言われていたが、本年の通常国会への提出が濃厚である。成立すれば、規制緩和が行われることとなる。

しかし、依然として利害対立が強い部分については見通しが定まらない点もあり、民泊の年間の営業日数を「180日以下の範囲内で設定する」とするなど、具体的な日数までは決定されていない。

年間営業日数を30日以内にするといった意見も出されている一方で、制限を設けるべきではないという意見もある。

営業日数の制限の問題は、民泊新法の大きなポイントとなる。また、宿泊人数についても、制限を設けるべきか否か、意見が分かれている。4人程度に制限する意見が有力な一方、宿泊者のニーズを考慮して4人以上にするべきという意見もある。

これらの現状を鑑みれば、民泊を本格的に事業化しようとした場合には、日数に制限のない旅館業法上の許可が可能な物件が必要となるだろう。民泊新法と合わせて、従来の旅館業法についても規制緩和を行う動きがあり、より、民泊ビジネスに参入しやすい状況が生まれると考えられる。

具体的な計画や公官庁への届出などには、専門家の意見を求めることをおススメする。

 

本記事は、2017年04月06日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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prof Kasiko編集部

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