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“性格の不一致”を理由に離婚するには・・・

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離婚申し立ての理由

日本では、結婚4年目、年間では3月に離婚が多いという。
参考記事:3月の離婚が多い理由、4年目の離婚が多い理由

 

ところで、離婚の理由として一番の多いのが「性格の不一致」であるという。一緒に暮らすと相手の欠点とも向き合うことになるため、結婚前には気づかなかったことや我慢をしていた事柄が夫婦間で不満となり、深い溝になりかねないのだ。

もちろん、夫婦が離婚に至る理由は「性格の不一致」以外にも様々あり、また複数の理由から離婚という結論に至る夫婦も沢山いるだろう。

「性格の不一致」以外の、主だった離婚理由
・異性関係問題
・暴力(肉体的・精神的)
・家族や親族との関係・不和
・金銭問題
・家庭を顧みない言動
・性的不調和  等など

 

こうして離婚理由を並べてみると、「性格の不一致」という理由はいささか抽象的にも思える。

事実、厄介なことに離婚理由で一番多い「性格の不一致」については、双方で合意していれば別だが、一方のそれだけの理由で即離婚を成立させることができないケースもあるのだ。

離婚訴訟になったら、“「性格の不一致」が原因で夫婦関係が破綻したこと”、“これ以上の修復にまったく可能性がないこと”を証明できなければ、離婚理由としては認められないことがあるのだ。

 

裁判所に離婚を認めさせる「法定離婚事由」

離婚訴訟をするとなれば、裁判所に離婚を認めさせるための「法定離婚事由(理由・原因)」が1つ以上必要になる。これは民法第770条に規定されている通りだ。

民法第770条(裁判上の離婚)
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1.配偶者に不貞な行為があったとき
2.配偶者から悪意で遺棄されたとき
3.配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

 

1→“配偶者に不貞な行為”とは、配偶者がありながら他の異性と性的な関係を持つこと。つまり、浮気・不倫のことだ(ただし、過去の判例では1回限りの不貞行為は離婚理由と認められていない)。

2→婚姻生活を送るうえで夫婦双方の義務となる、同居・協力・扶助を理由なく故意に果たさないこと。

3→配偶者が3年以上、行方不明かつ音信普通で生きているか死んでいるかも不明なこと。所在は不明でも連絡があって生きていることが明らかであれば、2の“悪意の遺棄”を離婚事由とすることができる。

4→“回復見込みがない強度の精神病”を患ったために、婚姻生活における同居・協力・扶助の義務を果たせないこと。精神病の症状が“強度”で“回復の見込みがない”かどうかは、医師の診断・意見が必要となる。

5→1から4に掲げたいずれにも該当しないが、“婚姻を継続し難い重大な事由がある”こと。この場合の“婚姻を継続し難い重大な事由”には、冒頭に挙げた主な離婚理由のうち、性格の不一致や暴力、家族や親族との関係・不和、性的不調和等が含まれる。ただし、婚姻関係が破綻していること、今後、将来にわたって婚姻関係が修復する可能性がないこと等が認められなければならない。

 

では「性格の不一致」で離婚するには?

先に述べた、離婚理由で一番多いのは「性格の不一致」である。

「婚姻の始めからあわない部分があった」、「徐々にあわない部分が露見してきた」等、程度や進行具合は夫婦それぞれだが、一旦、歯車が合わなくなると修復はなかなか難しいものだ。

 

なお、「性格の不一致」で離婚するには、これが“婚姻を継続し難い重大な事由”に該当することになる点を根気強く証明していかなければならない。

ただ嫌だから別れたいと思っていても始まらず、「別居期間の既成事実を作る」、「医師の診断を受けて精神状態のストレス度の診断書を書いてもらう」等して、着々と証拠作りを進める必要があるのだ。

 

「性格の不一致」が原因であっても協議離婚(話し合いによる離婚)が成立すれば何の問題もないが、一方が納得しない場合や離婚条件が折り合わない場合は、家庭裁判所を介した離婚調停となり、それでも解決できなければいよいよ離婚裁判となる。

ここで、裁判所に離婚を認めてもらうために「法定離婚事由」が必要となるわけだ。

 

本記事は、2016年03月29日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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