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探偵による浮気調査①-探偵という職業の現実

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殺人現場に「探偵」はイナイ

探偵」と聞くと映画や小説、ドラマ、漫画等に登場する、「警察から依頼を受け、殺人事件の現場に颯爽と訪れて捜査にあたり、見事な閃きで難事件を解決に導く」ような、「腕利きの私立探偵」を思い浮かべる人が多いことだろう。

シャーロック・ホームズ然り、金田一耕助然り、コナン君然りだ。

しかしながら、少なくとも現代の日本では、現実に警察が表立って「探偵」に刑事事件の捜査協力を依頼するようなことはあり得ず、刑事事件現場で探偵が警察とともに捜査をしている風景は作り話の世界のものだ。

※探偵が被害者・加害者に接触していた等々、事件に直接関与しているようなケースは別であろうが。

 

では、「探偵」という職業が実際には存在しない、架空の職業なのか―というと勿論そんなことはなく、現実世界の日本にも「探偵」業を生業とする人はたくさんいる。

映画や小説、ドラマ、漫画等で見るような刑事事件の現場にはいないものの、「探偵」は意外と身近に、街中のそこかしこにいる。

刑事事件の捜査にこそ携わってはいないが、街中の雑踏に溶け込んで様々な「調査」をしているのだ。

 

現在の日本において、その「探偵」の多くがメインで手掛けているのが「浮気調査」である。

※私立探偵とは:物語においてはしばしば探偵が「私立探偵」と呼ばれていることがあるが、これに対して「公立探偵」が存在している訳ではない。では何故「私立探偵」と呼ばれることがあるのかというと、諸説あるようだが最もらしいのは、英語から和訳された際に造りだされた呼び方であるという説だ。英語では「(事件等を)調査する人」を指して「detective」という単語が使われ、「警察の刑事」も「民業の探偵」も単語1つでは、双方ともに「detective」と表される。ここで刑事と探偵を区別して表現するために、探偵側は「private detective」とされることが一般的で、英語で書かれた探偵小説が和訳された際にこの「private」の部分が「私立」と訳され、そこから「私立探偵」という言葉が広まったのだと考えられる。

※探偵事務所と興信所:現代において探偵事務所と興信所の間にさしたる違いはない。ただし以前には、探偵が現在同様、人の身辺調査や素行調査を主としていたのに対して、興信所は法人の信用調査を主として住み分けがなされていたのだという。

 

「探偵」のシゴトと浮気調査

刑事事件の捜査にあたるわけでない、現実世界の「探偵」が手掛けているのは、行方調査(人探し)や身辺調査素行調査、法人の信用調査、果ては飼い猫や飼い犬といった迷子のペット探し、最近では盗聴器調査やストーカー対策、等々。

警察を引き連れて事件の核心を颯爽と暴く物語上の私立探偵とはイメージが大きく異なるであろうが、現実世界の「探偵」は目立たぬよう粛々と、かつ泥臭く足を使って、様々な依頼に関する「調査」を行っているのだ。

 

このうち、探偵業の稼ぎ頭となっているのが素行調査の1つ、「浮気調査」である。

男女の「浮気」という事象が一般的であり社会的に見てもよくあることであるためか、他の調査に比べて「浮気調査」は依頼件数が元来多いのだそうだ。

 

浮気調査とは、「配偶者(妻・夫)やパートナーが自分に内緒で自分以外の誰かと逢瀬を重ねているのではないか・・・」等と疑った依頼人の依頼を受けて、探偵が当該配偶者やパートナーの日々の「素行」を調査すること。

 

依頼者から調査対象者の勤め先情報や日々のスケジュール、趣味嗜好、怪しいと感じること等、様々な情報をヒアリングし、調査計画を立てる。

その調査計画に基づいて調査対象者を「尾行」する等し、浮気の証拠(ラブホテルに異性と入っていった場面を写真で撮影する等)を掴んだらそれを調査報告として依頼人に報告する。

主にここまでが探偵が行う「浮気調査」であり、その後、その証拠を相手に突きつけて離婚を迫るなり、関係修復を図るなりは依頼者の自由となる(アフターサービスとして、これらをフォロー・サポートしてくれる探偵事務所も多い)。

※因みに、結婚前に相手の素行調査・身辺調査を依頼する人も少なくないのだという。

 

探偵業法というホウリツ

「探偵」は資格が必要な職業ではない。また、さしたる特殊技能も経験も求められることはない(当然、他の探偵事務所で経験を積んでいれば優遇はされるであろうが)。

「探偵業」は、少し注意して探せば、想像している以上の数の求人情報を見つけることができる、さほど敷居の高くない職業だ。

※大手探偵事務所では、探偵養成スクールを開講しているところもあるようだ。

 

ただし、誰しもが、明日からでも自由に「探偵」を名乗って、それを業として行える訳ではない。

依頼人から依頼を受けて、ターゲットに関わる情報を得て調査を行い、調査結果を依頼人に報告する対価として報酬を受け取る―探偵を業として行うには、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に届出をしなければならないことが、「探偵業の業務の適正化に関する法律(通称:探偵業法)」という法律に定められている。

探偵業法第4条(探偵業の届出)
探偵業を営もうとする者は、内閣府令で定めるところにより、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、次に掲げる事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、内閣府令で定める書類を添付しなければならない。

参考サイト:警視庁「探偵業の業務の適正化に関する法律等の概要」

 

この法律に則ってしっかりと公安委員会に届出を行い、これが認められれば公安委員会から8桁の証明番号がもらえて、晴れて探偵を業として行うことができるようになるわけだ。

だが、法律に則って探偵業の届出を行ったからといって、何らかの特別な権限がその探偵業者に与えられるわけではない。この稿の最後に、Wikipediaの同法に関するページの一部記述を引用しておこう。

もっとも、探偵の権限に関しては、従来通り一般人の持ち得る範囲内に留まっており、探偵業法によっても探偵に対して何ら特別な権限は与えられていない。捜査権・逮捕権(現行犯を除く)などは一切与えられておらず、特別司法警察職員とされたわけでもないので、業務上は従来通り民間依頼に基づく個人調査が主となる。
(引用元:Wikipedia「探偵業の業務の適正化に関する法律」

 

※探偵業法は2007年6月施行の比較的新しい法律で、それまでは探偵業を規制する法律は存在しなかった。この法律が施行されたことで悪徳業者や、そもそも能力のない業者が淘汰され、業界の健全化に繋がっている。つまるところ、届出を行って得た証明番号を掲げていない探偵業者は、そういった悪徳業者・無能業者の可能性があるため、注意が必要だ。

 

本記事は、2016年09月29日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
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