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最近の闇金の実情-「自力で解決」はご法度

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闇金業の歴史と最近の傾向

本来、国あるいは都道府県に貸金業者登録をしなければいけない貸金業務を、無登録で違法に営む闇金(ヤミ金)が再び暗躍している。

 

闇金業者が最も跋扈していたのは、不動産バブルが崩壊し、国内景気の低迷長期化の影響で世に多重債務者が溢れ始めた、2000年代入りから数年が経過した頃。

アチコチの消費者金融等からカネを摘み、いよいよ何処の金融機関からも借り入れを行えなくなった債務者が、”救いの手”を装って近寄ってくるヤカラから法外な利息でカネを借り入れてしまい、果ては執拗な取立てを受けた末に自殺してしまう。

そんな悲惨な事件が日本全国各地で発生し、大きな社会問題となった。

 

するとその後は、法改正や警察機関の取り締まり・摘発が本格化して、反社会勢力が組織的に行っていた従来型の闇金業者が徐々に鳴りを潜めていく。

しかしながら所詮はイタチゴッコで、新たに姿や手法を変えたヤカラ達が、再び明日のカネにも困窮している多重債務者をターゲットに違法な暴利の貸し金を手掛ける。

最近では、拠点も組織も設けずに数台の携帯電話と我が身のみで闇金業を営む”090金融”、法律の隙間を突いて質屋家業を装って闇金業を営む”偽装質屋”、腕時計等をクレジットカードのショッピング枠を利用して購入させた後にすぐさま買い戻す(カネを渡す)格好で闇金業を営む”ショッピング枠現金化”等などが、主だった新手の手口となっている。

 

参考記事:携帯一台で闇金営業!090金融の手口と対策
参考記事:実体は闇金業者!偽装質屋の暗躍
参考記事:クレジットカード現金化の実態と違法性

 

ここもとの闇金の実態

以下は、日本貸金業協会が平成27年(2015年)9月30日に公表した「資金需要者等の現状と動向に関するアンケート調査結果報告」のうち、闇金業者のタグイに接触したことがある人の割合を示したデータである。

ヤミ金融等非正規業者、クレジットカードショッピング枠の現金化業者、偽装質屋の接触利用状況(個人の借入利用者)

・個人の借入利用者(借入残高あり)のうち、ヤミ金融等非正規業者との接触経験がある割合は12.3%(昨年度から3.8ポイント低下、一昨年度から8.4ポイント低下)となった。

・クレジットカードショッピング枠の現金化業者との接触経験がある割合については、18.6%(昨年度から2.9ポイント低下、一昨年度から8.1ポイント低下)となった。

・偽装質屋との接触経験がある割合については、6.7%(昨年度から1.1ポイント低下、一昨年度から3.3ポイント低下)となっている。

(引用元:日本貸金業協会「資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告」)

 

因みにこのデータは、消費者金融等からカネを借り入れたことがある・今なお借りている人を対象にアンケートをとって集計したものだ。

個人に限っては前年度・前々年度からは接触率が低下しているとはいえ、全体の12.3%もの人がヤミ金融等非正規業者と少なからぬ接触経験があるという結果には驚きを覚える。

個人ではなく事業者のケースでは、ヤミ金融等非正規業者(接触率13.5%)/クレジットカードショッピング枠の現金化業者(同20.8%)/偽装質屋(同5.5%)、全てで前年度に比べて接触率が上昇しているようだ。

小規模事業者は資金繰りに相当の苦労をされているのだろうが、当然、闇金に手を出すのはよろしくない。

 

なお、「接触方法は?」というと以下の通り。やはり過去の借り入れ履歴や名簿が利用されて-の接触が多いと見られる。

ヤミ金融等非正規業者との接触方法をみると、個人の借入利用者(借入残高あり)では「業者からの電話」が31.1%と最も高く、次いで「街で見かけた業者の看板・張り紙」が20.2%、「業者から届いたダイレクトメール」が18.6%となった。また、借入経験のある事業者では「業者からの電話」が20.5%と最も高く、次いで「業者から届いたダイレクトメール」が18.5%、「友人等身の回りの人からの紹介」が17.1%と続いている。(引用元:日本貸金業協会「資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告」)

 

参考サイト:日本貸金業協会「資金需要者等の現状と動向に関する調査結果報告」

 

「自力で解決しよう」は大間違い

平成28年3月、警察庁生活安全局生活経済対策管理官が「平成27年における生活経済事犯の検挙状況等について」を公表した。

それによると、平成27年の闇金融事犯の検挙件数は442件(闇金業に利用する携帯電話の調達係の検挙数等も含む)、検挙人員は608人、被害人員は20946人被害額は160億9086万円に達するのだそうだ。

関連業者の検挙数を除く、闇金業の本丸である無登録・高金利事犯の検挙件数でみると減少傾向が続いているようだが、それでも2万人を超す被害者とおよそ161億円にも及ぶ被害額を出しているのだ。

 

他方、闇金事犯で警察に寄せられた相談件数は16401件。

そのうち、”最初に金銭を支払った日から警察に相談に行くまで1ヶ月以上要した”ケースの6割強が、その理由に「自力で解決しようと考えていた」を挙げているのだという。

また、1ヶ月以上経過してから相談に行った経緯に関しては、同5割強が「相手方の対応が変化したため」を挙げているのだという。

つまるところ、闇金に手を出すも「どうにかなるだろう」と気楽に考えていたら1ヶ月程経った頃合で取立てが厳しくなった。そこで慌てて警察に駆け込んだ-というのが大半を占めているというわけだ。

何をかいわんやである。万が一、魔が差して闇金に手を出してしまっているのならば、すぐに警察や消費者センター、弁護士等に相談をして早期解決を目指して欲しい。ほとんどのケースで解決は可能なのだ。

 

参考サイト:警察庁生活安全局生活経済対策管理官「平成27年における生活経済事犯の検挙状況等について」(PDF)

 

本記事は、2016年04月07日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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