法務・税務・労務などの問題解決エンジン
some system placed here.

欠陥マンションの購入を回避する方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

後を絶たない欠陥住宅問題

十数年前、有名建築士による、災害に対する安全性を計算した構造計画書の偽造が発覚し、欠陥マンション問題が大事件となった(構造計算書偽造問題や、姉歯事件等と呼ばれる)。当該事件発覚以来、欠陥住宅問題は戸建て住宅にも及び、建築業界そのもの信頼が揺らいでしまった。しかし、残念ながらあれだけ問題になったにも関わらず、欠陥住宅問題は今なお後を絶たない。

 

2014年早々にも、東京・青山の三菱地所レジデンス販売の億ションに不具合が見つかった。水道管などを設置するための、「スリーブ」と呼ばれる「孔(あな)」が開いていなかったというものだ。問題は、ネットの書き込みから発覚したのだそうだ。

原因は「設計図を施工図に落とし込んだ後のすり合わせ過程において問題があり、施工図に本来あるべき孔がなくなったまま建設が進められてしまった」のだといい、建設中にこの問題が発覚して販売中止となった当該物件は、未だ販売再開の見通しは立っていないのだという。

 

そしてつい先日、三井不動産グループが販売した横浜の大きなマンションで欠陥があったとニュースで報じられるや、連日、各メディアがこの問題を大々的に取り上げ、ここもと「傾く横浜の欠陥マンション」というフレーズを耳目にしない日はない。

三井不動産グループが2006年に販売を始めた横浜市都筑区の大型マンションで、施工会社の三井住友建設側が基礎工事の際に地盤調査を一部で実施せず、虚偽データに基づいて工事をしていたことが13日分かった。複数の杭(くい)が強固な地盤に届いておらず、建物が傾く事態となっている。(引用元:2015年10月14日付け日経新聞)

※実際に杭の工事を請け負ったのは旭化成の子会社の旭化成建材(東京・千代田)

なぜ、建築の専門業者に任せているのに、欠陥住宅となってしまうのか。ここでは、特にマンションについて原因を見ていきたい。

 

どうして欠陥マンションが生まれるのか?

大勢が1つの建物に暮らすマンションであるから、たとえ基礎の柱1本がおかしいだけでも、すべての戸数、何十世帯、何百世帯が影響を受ける。その柱を手掛ける現場の職人が1人でも手抜きやズルをすれば、欠陥マンションのでき上がりだ。

 

2011年の東日本大震災以降、建設現場は職人の慢性的な人手不足に陥っている。人手不足では、工程をいくつも兼任させられたり、工期が遅れがちになるため、順番通りの工程で工事を進めることが思うようにできなかったりする。

しかし、人手の他にも、建設費用も建設期間も限られていて、完成を大幅に遅らせるわけにはいかないため、無理をしてでも工程を進めて工期に収めようとする。すると、ミスが多くなり、時には目の前の責任を回避するためにその場凌ぎのズルを故意に犯すことも。こうして欠陥住宅が生まれるのだ。

 

他に建築資材も、安易に入手できる、計画とは異なる安価な物が使用される恐れもある。建設業界では、デベロッパーを頂点にした上流過程から順に利益の中抜きを行うことが常態化しているため、下請けに行けば行くほど低予算で工事を請け負う。そのため、下流で実際に工事を請け負う業者が、少しでも利益を上げて職人に給与を払う為、材料費を浮かして・・・という具合になってしまうのだ。

こうした業界の構造問題は、現場作業にも悪影響を与えているという。

多くのケースで、施工や販売は大手デベロッパーで、実際の現場作業は多くの下請けが担っている。大手デベロッパーや1次請け大手建設業者からやって来る現場監督がいるにも関わらず、3次請け・4次請けの下請け業者が担う細かい部分に目が行き届かず、最終責任者が欠陥やミスが発見できないという事態が発生するのだ。

 

こうなると、素人では構造的に欠陥があるかどうかはまったくわからなくなって当然だとなってしまう。大手デベロッパー・建設業者の施工・販売物件であっても、絶対に安心なわけではないのだ。

 

「完成時期」と「入居予定時期」を見逃すな!

マンションは購入者が大勢いて、入居時期もバラバラである。よって、建設途中で逐一工程を見張るわけにもいかず、ほとんどのケースで、欠陥マンションであるとわかるのは入居して何年か経って異変が出始めた時だ。

 

もし、購入前にマンションの欠陥あるなしが判れば・・・ということで紹介するのが、マンションの「完成時期」と「入居予定時期」の確認である。

「完成時期」と「入居予定時期」というのは、マンション広告のチラシやパンフレットにある「物件概要」に記載してある項目である。「完成時期」は、マンションが完成する月日のことで、「入居予定時期」は、確認作業をしてから引き渡す月日のことを指す。

マンションが完成した後、入居が可能になるまで(完成時期と入居予定時期の間の期間)には少なくとも1ヶ月は必要だと思った方がよい。万が一、何かの修正工事が必要であれば、これくらいの期間は要するからだ。

もし、この間の期間が1ヶ月未満に設定されていた場合は、確認・修正工事日程が省かれ、突貫工事になった可能性を疑いたい。なお、その疑念を営業マンに聞いて晴らそうとしても無駄であろう。自身で少しでも疑いを持ったら、その物件の購入は見送った方がよいだろう。

 

なお、欠陥マンションを購入してしまったら、たとえ、修正工事によってその後に欠陥が修正されたとしても、「欠陥マンション」だったことは隠せない。売却しようにも評価が低くなって、資産価値が失われてしまう可能性は高い。

不運なことに、現状では欠陥マンションを完全に見抜くことは不可能でさえあるが、せめて、突貫工事マンションを避ける確認を「完成時期」と「入居予定時期」でしていただきたい。

 

本記事は、2015年10月28日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

関連記事


新着記事
公式Facebookページ 公式Facebookページ
誰に何と相談していいかわからない方へ
050-7576-0762
[日本法規情報]
  • 平日10:00~20:00
  • 土日祝終日、受付のみ対応

誰に何と相談していいかわからないあなた。
私達が相談相手探しのお手伝いをいたします。

無料相談・全国対応 050-7576-0762 お電話ボタン