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相続放棄をするべきケースとその注意点

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相続放棄をする場合、した方がよい場合は?

相続を放棄すること。これが「相続放棄」である。法定相続(民法上の相続する権利のある人)になった時点で、被相続人が残した財産をプラスでも、マイナスでも、一切の相続をしないことであり、法定相続人からはずれることになる。代襲相続もない。

相続放棄には手続きが必要だが、なぜこの方法があるのかを説明しよう。もし、親や夫などの被相続人に莫大な借金があった場合、法定相続人は第一順位の配偶者や子供である。最も守られるべき残された遺族が借金を負担しなければならないとなれば、自分たちの生活どころではなくなる。そのようなことがないための相続放棄である。

その他の事情で相続放棄をすることも考えられる。身内である兄弟姉妹や親戚との関係が仲たがいしていて、これからも一切の関わりを持ちたくない場合や父母の老後の生活資金として、財産をその足しにして欲しい場合、海外で暮らしているので、相続はしたくない場合などである。

また、財産放棄の手続きをしたとしても、他の相続人の相続が完了するまでは勝手に財産の整理や処分をしてはいけない。法定相続人からはずれているために、後から無用な争いの火種にならないよう、十分な注意が必要である。

 

※限定承認
マイナスの財産があっても、相続放棄をしなくてもよい場合がある。プラスとマイナスの財産のどちらが多いかわからない場合、「限定承認」という相続方法もある。相続時にプラスの財産からマイナスの財産を引いて、マイナスの財産が多かった場合でも、相続人の財産から弁済する必要はないというもの。弁済後にプラスの財産があるようであれば、相続人の財産とすることができる。

民法第922条(限定承認)
相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続の承認をすることができる。

 

相続放棄のデメリット

一旦、相続放棄をすると、マイナスの財産を引き継がなくてもよい代わりに、プラスの財産も引き継げない。後からの撤回もできないことになっている。もし、手続き了後に追加になる財産が見つかったとしても、既に法定相続人ではないので、財産は引き継げないのである。

第一順位の配偶者や子供が相続放棄の手続きをすると、他の相続人が新たな相続人になるため、手続きをしたことを第二順位の父母や祖父母に、第三順位の兄弟姉妹に、伝えておく必要がある。相続の権利・義務が次の順位へ移行していくからである。マイナス財産が大きい時の相続放棄での禍根を残さないようにしておきたい。誰も財産を引き継ぎたくない場合、第一順位から第三順位の法定相続人は全員放棄することが必要だ。

 

相続放棄の手続きは、どうする?

相続放棄の手続きは、相続開始を知ってから3ヵ月以内に法定相続人本人が、被相続人が最後に住んだ地域管轄の家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出しなければならない。相続放棄人が複数の場合、同順位相続人は連名になるが、それ以外は1人1通になる。相続財産の確認に時間がかかりそうな場合は、家庭裁判所へ請求により、3ヵ月の期間延長も可能だが、家庭裁判所で他人から強制されたものでないと認められればという条件がある。

 

用意する具体的な書類と持ち物

相続放棄申述書、提出人の戸籍謄本、被相続人の戸籍(除籍)謄本、住民票の除票、収入印紙(800円/1人につき)、郵便切手(各家庭裁判所に確認)、提出人の認印

確実に書類を完備するためには、役所や家庭裁判所に問い合わせることが確実である。基本的に相続開始を知ってから3ヵ月以内という期限があるので、早めに、確実に、1回で済ませたいものだ。

 

参考記事:
相続のポイント ~単純承認・相続放棄・限定承認~
遺産を引き継ぐ「順位」と財産の「配分」
遺産を引き継ぐ人、引き継げない人とは?

 

本記事は、2015年08月25日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

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