法務・税務・労務などの問題解決エンジン
some system placed here.

知られざる世界各国の結婚事情・離婚事情

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

イタリアでは離婚するために長期の別居期間が必要

なんでも、イタリアで夫婦の離婚が”合法化”されたのは1970年になってからなのだそうで、それまでは宗教上の理由から、一度結婚したら最後、離婚はできなかったのだという。

今から45年前、カトリック教会の妥協によってようやくイタリアでも離婚ができるようになったわけだが、離婚を認めてもらうためには「少なくとも5年間は別居して離婚を検討しなければならない」という、日本人からすると驚きの条件が課せられていたのだそうだ。

この5年間という期間が1987年になって3年に短縮され、つい最近、2015年4月23日にさらに6ヶ月に大幅短縮する法案が成立したのだという。

イタリア下院で、離婚までに要する別居期間を3年から6カ月に大幅に短縮する法案が、賛成398票、反対28票の圧倒的多数で可決された。(引用元:ロイター通信)

 

3年(過去は5年)もの離婚検討期間を経なければならないというルールは、一時的な感情で直感的に離婚を選択してしまうことを抑制するには良さそうだが、イロコイに積極的なお国柄のイタリアだけに、相当窮屈な思いをしていたのだろう。

大幅に短縮された離婚検討期間と、圧倒的賛成多数という法案審議結果がよくその心情を表しているように思える。

 

因みに6ヶ月という期間であれば、日本の民法に規定されている女性の再婚禁止期間と同様な分、外国の離婚事情ながら、我々にも理解はしやすい。

民法第733条(再婚禁止期間)
1.女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2.女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。

※民法の再婚禁止期間は、離婚直後に子供が生まれた場合の、法的な父子関係推定の混乱を防ぐために定められている。ただし、この規制は女性のみに適用されているため、長らく男女不平等が指摘されていて、たびたび法改正が議論されている。

 

国連データで見る、各国の結婚率・離婚率

そのイタリアの離婚率を国連(国際連合:United Nations)のデータで見てみると、0.9となっている。これは人口1000人当たりの離婚件数が1件未満であるという意味だ。

同様に婚姻率を見てみると、こちらは3.4となっていて、”長期の離婚検討期間ルール”があったせいか、他の国々と比べると相対的に結婚も離婚も少ないようだ。

 

なお、我らが日本は婚姻率5.2離婚率1.8となっていて、離婚率を婚姻率で割ると1.8÷5.2=0.35となり、巷でよくよく聞かれる「3組に1組が離婚する」というフレーズの裏付けとなる。

また、アメリカは婚姻率6.8離婚率2.8となっていて、結婚も多いようだが離婚も相応に多いようだ。最近では、ニューヨーク州の裁判所が離婚申請書類をSNSのFacebookを通じて送ることを認めた件が話題になる等、さすが一部で離婚先進国と呼ばれるだけはある。

主要国で突出して結婚率および離婚率が高いのはロシアだ。

その結婚率は9.2で、対する離婚率は4.7にも及んでいる。ロシアではカップルが同棲するだけで事実婚とみなされるのだそうで、これが数値を高くする背景となっているのだという。

※いずれのデータも2013年版Yearbookに掲載されている2011年時データを使用。

参考サイト:United Nations Statistics Division「Demographic Yearbook」
参考サイト:総務省統計局「国際連合(UN)Demographic Yearbook systemの使い方」(PDF)

 

各国の結婚事情・離婚事情

最後にその他の国々における、日本人からすると特異に映る結婚事情・離婚事情を幾つか紹介しよう。

フランス(婚姻率3.7-離婚率2.1)
フランスでは、1999年に制定されたPACS(Pacte Civil de Solidarite:パックス)という制度によって、事実婚カップルにも税金面や社会福祉面等で、正式な婚姻と同等の権利が与えられるようになり、むしろ結婚を選択するカップルの方が少なくなってきているのだという。

この制度の影響もあって、今では子供の半数以上が婚外子なのだというから驚きだ。

※PACSは同性カップルにも同様に法的権利を認めている。

 

インド(婚姻率・離婚率は不明)
インドでは結婚式に多額のオカネ(1500万円~2000万円とも)を使い、とにかく豪華に行うことで有名だ。一方で、残念ながら未だ根強い男尊女卑の考え方から、インドで夫婦が離婚するとなると、女性側が不利を被ることが多々あるようだ。

そもそも夫婦の共有財産という概念がなく、離婚に至って財産分与が公平に行われることが極めて少ないのだという。

 

英国(婚姻率4.5-離婚率2.1)
英国はヨーロッパ諸国中で最も離婚する割合が高いと言われていて、夫婦の半数程が離婚に至る(2.1÷4.5=0.47)のだそうだ。その背景はインドと真逆で、女性の社会的地位が男性に見劣りせず、離婚した女性であっても社会で活躍できる土壌が出来上がっていて、経済的な理由で離婚を躊躇することがさして多くないためであるという。

かつて、ダイアナ元妃とチャールズ皇太子が英国王室の中枢身分にありながら離婚し、それを英国民の多くが支持していたことを鑑みると、英国における離婚のイメージは、マイナスイメージが付きまとう日本のそれとは大きく異なるのだろう。

 

参考記事:
ご祝儀の皮算用は危険!結婚式の自己負担額

 

本記事は、2015年05月13日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

関連記事


新着記事
公式Facebookページ 公式Facebookページ
誰に何と相談していいかわからない方へ
050-7576-0762
[日本法規情報]
  • 平日10:00~20:00
  • 土日祝終日、受付のみ対応

誰に何と相談していいかわからないあなた。
私達が相談相手探しのお手伝いをいたします。

無料相談・全国対応 050-7576-0762 お電話ボタン