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知ると便利な不動産税制:印紙税

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印紙税とは?

知ると便利な不動産税制では、不動産取引などに関わる税制度について、ご紹介していきます。

印紙税は、商売をされている方や、会社では、収入印紙を貼り、消印をすることで、納めたことがあるという方も多いと思います。

そもそも、どのような法律にもとづいた税金なのでしょうか。

 

印紙税は、昭和42年に制定された、印紙税法に基づいて定められた、「課税文書」に対して課税される国の税金です。課税文書には、様々な種類のものがあり、契約書、領収書、手形、株券など、様々な書類について税金が課せられます。

課税文書は、印紙税法の別表1に1号から20号にわたって規定されており、この文書に該当するものについては、収入印紙を用いて納税する必要があります。

該当する文書については、以下の通り。

1 不動産、鉱業権、無体財産権、船舶若しくは航空機又は営業の譲渡に関する契約書、地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書、消費貸借に関する契約書、運送に関する契約書(用船契約書を含む。)
2 請負に関する契約書
3 約束手形又は為替手形
4 株券、出資証券若しくは社債券又は投資信託、貸付信託、特定目的信託若しくは受益証券発行信託の受益証券
5 合併契約書又は吸収分割契約書若しくは新設分割計画書
6 定款
7 継続的取引の基本となる契約書(契約期間の記載のあるもののうち、当該契約期間が三月以内であり、かつ、更新に関する定めのないものを除く。)
8 預貯金証書
9 貨物引換証、倉庫証券又は船荷証券
10 保険証券
11 信用状
12 信託行為に関する契約書
13 債務の保証に関する契約書(主たる債務の契約書に併記するものを除く。)
14 金銭又は有価証券の寄託に関する契約書
15 債権譲渡又は債務引受けに関する契約書
16 配当金領収証又は配当金振込通知書
17 金銭又は有価証券の受取書
18 預貯金通帳、信託行為に関する通帳、銀行若しくは無尽会社の作成する掛金通帳生命保険会社の作成する保険料通帳又は生命共済の掛金通帳
19 1、2、14又は17に掲げる文書により証されるべき事項を付け込んで証明する目的をもつて作成する通帳(前号に掲げる通帳を除く。)
20 判取帳

参考サイト:法令データ提供システム「印紙税法」

 

不動産取引でも必要となる印紙税

不動産を売買する場合には、売買契約書を作成しますが、その契約書には印紙を貼り、売主と買主とが消印を行います。印紙の消印は、文書の作成者や代理人、使用人などが、印章や署名を用いて行います。

契約書に印紙を貼らなかった場合、契約の成立自体に特に影響はありませんが、納付しなかった額の倍額の過怠税が課されますし、貼っただけで消印を行わなかった場合にも、印紙と同額の過怠税が課されることとなります。

ただし、不動産取引に関わる契約書であっても、賃貸借契約書や、抵当権の設定に関する契約書、駐車場の賃貸契約書や不動産売買の媒介契約書などには、印紙税はかかりません。

とはいえ、例えば賃貸借契約書に、礼金などの受領事実が記載されている場合には、領収書として課税されることがあります。また、保証金などとして、一定の金銭を受領し、一定期間据え置き後に返還することを約束する書類には、消費賃貸に関する契約書に該当するため、課税されることがあります。

賃貸借契約書だから絶対に印紙税がかからないというわけではありませんので、注意が必要です。

 

なお、印紙税の税額は、文書によって異なります。

平成26年4月1日~平成30年3月31日に作成される文書については、以下のとおりです。

平成25年度の法改正によって、不動産売買契約書で記載金額が10万円を超えるものについては税額が軽減されることになりました。

下記表は、これに沿った金額となっています。

不動産売買契約書(1号文書)

記載金額 税額
1万円以上50万円以下 200円
50万円を超え100万円以下 500円
100万円を超え500万円以下 1000円
500万円を超え1000万円以下 5000円
1000万円を超え5000万円以下 10000円
5000万円を超え1億円以下 30000円
1億円を超え5億円以下 60000円
5億円を超え10億円以下 160000円
10億円を超え50億円以下 320000円
50億円を超えるもの 480000円
記載なし 200円

参考サイト:法令データ提供システム「租税特別措置法」

 

記載金額について気を付けるべき点

印紙税額を考える際に、注意するべき点をいくつかご紹介します。

まずは、消費税との関連で考えます。

契約書に消費税額などが区分記載されている場合、または税込み価格および税抜価格が記載されている場合など、その取引にあたって課されるべき消費税額などが明らかな場合、消費税額については、記載金額に含めないものとされています。

つまり、売買金額が1000万円で、消費税が80万円の場合、以下の①~⑤のような書き方をしたとします。

①売買金額1000万円、消費税額等80万円、合計1080万円
②売買金額1080万円(うち消費税額等80万円)
③売買金額1080万円、税抜価格1000万円
④売買金額1080万円
⑤売買金額1080万円(消費税額等を含む)

 

①~③のように、税額がはっきりとわかる記載方法で記載されていれば、記載金額は1000万円となり、印紙税額は5000円となります。

一方、④~⑤のように、税額がはっきり記載されていない場合には、記載金額は1080万円となり、印紙税額も10000円となります。

大きい金額の取引である程、印紙税額も大きくなりますので、少しのことで損をしないよう注意が必要です。

 

2種類の契約の内容を同じ契約書に記載するような、金額を2種類記載する場合や、金額を変更する契約書など、判断に迷うことも多いでしょう。

記載金額が分からない場合は、所轄の税務署に当該書類を持って確認に行くか、税理士などの税の専門家に相談することをおススメします。

 

本記事は、2017年05月02日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

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