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知ると便利な不動産税制:相続税①

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相続税とは?

知ると便利な不動産税制では、不動産に関わる様々な税の仕組みについて、ご紹介しています。

今回の「知ると便利な不動産税制:相続税①」では、相続や遺贈によって取得した遺産に対して課税される、相続税について、ご紹介します。

知ると便利な不動産税制:贈与税①~⑤では、不動産に関連することも多い、贈与税にかかわる制度をご紹介してきましたが、その際に、少し相続税についても触れてきました。

参考記事:知ると便利な不動産税制:贈与税①
参考記事:知ると便利な不動産税制:贈与税②
参考記事:知ると便利な不動産税制:贈与税③
参考記事:知ると便利な不動産税制:贈与税④
参考記事:知ると便利な不動産税制:贈与税⑤

 

不動産を取得するにあたり、一般的にその機会が多いのが、相続でしょう。親が死亡した際に、住んでいた家屋を相続するといった例です。

遺言書により、親からではなく、祖父や祖母、叔母や叔父等の親族から、不動産の相続を受けるといったケースもあります。

相続税とは、相続や遺贈によって取得した「正味の遺産額」が「基礎控除額」を超えた場合に、その超えた金額に対して課される税金のことです。

正味の遺産額とは、遺産総額から、非課税財産や葬式費用、受け継いだ債務の金額を引いた遺産額に相続開始前3年以内の贈与財産を足した額のことを指します。この正味の遺産額から基礎控除額を引いた額が、課税遺産総額となります。

基礎控除額は、3,000万円+600万円×法定相続人の人数となります。

 

非課税財産とは、以下のようなものを指します。

①墓所、仏壇、祭具等
②国や地方公共団体、特定の公益法人に寄付した財産
③心身障がい者救済制度に基づく給付金の受給権
④生命保険金のうち次の額まで(500万円×法定相続人の数)
⑤死亡退職金のうち次の額まで(500万円×法定相続人の数)

 

相続税の計算方法は、まず、課税遺産総額を法定相続分通りに分けたと仮定して、各法定相続人別に税額を計算します。この税額を合計したものが、相続税の総額となります。

その相続税の総額を、実際に各相続人や受遺者が実際に取得した正味の遺産額の割合に応じて案分したものが、各人の相続税額となります。

参考サイト:法令データ提供システム「相続税法」

 

相続税額の加算と軽減、控除

相続税には、相続や遺贈によって財産を取得した人物によって、加算がある場合や、軽減や控除がある場合があります。

〈相続税額が加算される場合〉
相続や遺贈により財産を取得した方が被相続人の一親等の血族や配偶者以外である場合には、その方の相続税額に20%相当額を加算した金額が相続税額となります。

ただし、代襲相続をした直系卑属の場合は、加算の対象にはなりません。

※代襲相続とは:本来相続人となるべき相続者が相続開始前に死亡していたり、相続欠格や相続排除により相続権を失っていた場合に、その相続者に代わってその子供たちが相続する制度のこと。

 

〈税額が軽減される場合〉
配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した正味の遺産額が1億6,000万円までか、1億6,000万円を超えていても正味の遺産額の法定相続分に応ずる金額までであれば、配偶者には相続税はかかりません。

配偶者の法定相続分は、被相続人に子どもがいる場合は1/2(1/2は子どもへ)、子どもがいない場合は2/3(3/1は父母へ)、子どもも父母もいない場合は3/4(兄弟姉妹がいる場合は1/4が兄弟姉妹へ)となります。

この規定を受けるには、相続税の申告書、遺産分割協議書の写し、遺言書の写し、戸籍謄本の添付が必要となります。

 

〈税額から控除される場合〉
①相続人が未成年者の場合
相続人が未成年者の場合には、20歳に達するまでの年数1年につき10万円が控除されます。

②相続人が障がい者の場合
相続人が障がい者の場合は、85歳に達するまでの年数1年につき10万円が控除されます。
特別障がい者の場合は、1年につき20万円となります。

③贈与税を支払っていた場合
相続税の課税価格に加算された贈与財産の価格に対する贈与税額が相続税から控除されます。

④複数回相続があった場合
相次相続控除と呼ばれ、10年以内に2回以上の相続があって、同じ財産に相続税が2回課税される場合、前回の相続において課税された相続税額のうち、前回の相続から今回の相続までの期間に応じて、1年につき10%の割合で徐々に減らした後の金額を今回の相続税額から控除するという制度です。

⑤外国にある財産を相続した場合
外国にある財産を相続で取得した場合、外国で相続税に相当する税が課されると、相続税額から外国で課された税額を控除することができます。

 

参考サイト:法令データ提供システム「相続税法施行令」
参考サイト:法令データ提供システム「相続税法施行規則」

 

相続税には、様々な特例がありますので、個別の例については税務署や税理士などの税の専門家に確認をすることが必要です。

 

相続税の税率や控除額

所得金額によって、税率や控除額が異なる相続税です。

税率や控除額は、下記のように定められています。

法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超~3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超~5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超~1億円以下 30% 700万円
1億円超~2億円以下 40% 1,700万円
2億円超~3億円以下 45% 2,700万円
3億円超~6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

 

実際に計算する際には、まず法定相続分に応じて相続税の総額を計算し、その後、実際に各相続人が取得した遺産の割合に応じて、各相続人が支払う相続税が決まります。

配偶者は法定相続分の範囲内であれば相続税はかかりませんが、法定相続分か1億6,000万円を超えると相続税がかかるため、注意が必要です。

個別の例に対する相続税の金額については、税務署か税理士などの税の専門家に相談して算定することをおススメします。

 

本記事は、2017年08月17日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

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