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知ると便利な不動産税制:相続税②

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相続税とは?

知ると便利な不動産税制では、不動産に関わる様々な税の仕組みについて、ご紹介しています。

今回の「知ると便利な不動産税制:相続税②」では、前回の「知ると便利な不動産税制:相続税①」に引き続き、相続や遺贈によって取得した遺産に対して課税される、相続税について、ご紹介します。

参考記事:知ると便利な不動産税制:相続税①

 

前回は、相続税についての基本的なご紹介を行い、配偶者が法定相続分を相続する際には相続税が免除される等の特例なども合わせてご紹介いたしました。

今回は、相続税を計算するにあたり、財産をどのように評価するかについて、主にご紹介します。

というのも、相続税がかかるのは、預貯金だけではありません。非課税財産を除いた財産が全て含まれますので、土地や建物などの不動産や株式なども含まれます。これらは、相続時にどのくらいの価値があるのか、評価が行われ、課税額が決定します。

そこで、今回は不動産の評価の方法について、簡単ではありますがご紹介します。

 

土地の評価方法

土地を評価する際の方法としては、路線価方式倍率方式があります。

路線価は、土地の面する路線(道路)の1㎡当たりの標準価格を指し、路線価図にまとめられていますので、これを調べて路線価を割り出し、この路線価によって評価を行います。

倍率方式は、路線価の定められていない地域についての評価方式です。固定資産税評価額に一定の倍率をかけることによって、評価を行います。

倍率方式については、個別要素の大きい固定資産税による評価方法ですので、今回は路線価方式による宅地の評価方法や、その他土地の評価方法についてご紹介します。

 

〈路線価方式による宅地の評価方法〉
路線価方式によって宅地を評価する場合には、その宅地が路線に接している状況や、土地の形状等によって、奥行き価格補正率等の調整率を路線価にかけて、宅地の評価額を計算します。

例えば、1本の道路に面している土地よりは、角地にあって、2本の道路に面している土地や、前面と背面が道路に面している土地の方が、一般的に便利ですよね。

道路の太さや便利さなどは、道路によって路線価が異なりますので、1つの路線価である程度評価することができますが、土地のある状況については、それだけでは評価できません。

そこで、このような土地の状況を、調整率によって反映します。
調整率には、以下のようなものがあります。

・奥行価格補正率
・側方路線影響加算率
・二方路線影響加算率
・地積区分に応じた不整形地補正率
・間口狭小補正率
・奥行長大補正率
・がけ地補正率

 

例えば奥行価格補正率は、土地の奥行に応じて路線価に乗じる調整率です。

ビル街や高度商業地区、繁華街、普通住宅地区など地区区分ごとに奥行距離に対する補正率が定められています。

土地は奥行きが短すぎても長すぎても使いにくいですが、ちょうど良い奥行はその土地に建てるものによって異なります。

そこで、奥行価格補正率は、場合によって下方調整される補正率なのですが、地区区分ごとに補正率1.00、つまり下方調整されない奥行距離が異なっています。普通住宅地区は10m~24mで1.00ですが、ビル街地区では、44m~92mで1.00となります。現実に取引される場合の価値に沿って計算されるように設定されています。これ以外の場合には、0.90や0.80など、価格が下方修正されます。

補正率については、奥行価格補正率表で確認できます。

 

側方路線影響加算率は、土地が角地の場合や準角地の場合に使用します。準角地とは、1本の道路が折れ曲がっていて、その内側に土地が位置するものを指します。

これは、加算率と題されている通り、角地の土地は評価が一定程度加算されます。加算率は地区区分によって異なりますが、0.01~0.10の間で加算されます。

参考サイト:国税庁「財産評価基本通達」
参考サイト:国税庁「画地補正率表」(PDF)

 

〈借地権の評価方法〉
原則的に、自用地の価格に借地権割合を乗じて計算します。借地権割合は30~90%の割合で設定されており、路線価図の地域区分によって変わります。

 

〈定期借地権の評価方法〉
原則的に、相続開始時において借地権者に帰属する経済的利益とその存続期間を基に評価されます。

 

〈貸宅地の評価方法〉
原則的に、自用地の価格から借地権または定期借地権の価格を控除して計算します。

・普通借地権の目的となっている場合:自用地の評価額×(1-借地権割合)
・定期借地権の目的となっている場合:自用地の評価額-定期借地権の価格

 

〈貸家建付地の評価方法〉
マンションやアパートなどを建てて貸している宅地は、自用地の価格から借家人の有する敷地に対する権利の価格を控除して計算します。

自用地の評価額-(自用地の評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

借家権割合は全ての地域で30%です。

賃貸割合は、その貸家に係る各独立部分がある場合に、賃貸の状況に基づいて計算した割合です。具体的には、課税時期に賃貸されている各独立部分の床面積の合計をその家屋の各独立部分の床面積の合計で割ったものです。

なお、賃貸されている各独立部分は、継続的に賃貸されている部分とされており、一時的に空き住戸となっていたものについても含めて差し支えないとされています。

 

建物の評価方法

建物の評価は倍率方式と同様に、固定資産税評価額によって評価を行います。
貸家については、自用家屋の価格から借家権の価格を控除して計算します。

自用家屋の評価額-(自用家屋の評価額×借家権割合×賃貸割合)

 

土地建物の評価額については、個別の要素が大きいため、個別の事例について金額を知りたい場合には、地番や固定資産税評価額の分かる納付書の控え等を持参の上、税務署や税理士等の専門家への相談をおススメします。

 

本記事は、2017年08月24日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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編集チーム

  • 所属:Kasiko

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