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知ると便利な不動産税制:耐震改修の特別控除

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所得税の減税措置について紹介中

知ると便利な不動産税制」では、所得税の減税措置についてご紹介しています。

新築住宅を建築したり、購入した場合の住宅ローン控除は広く知られていますが、実はそれ以外にも様々なケースで減税措置を受けることができます。

今回ご紹介するのは、既存住宅の耐震改修をした場合に受けられる所得税額の特別控除です。

 

平成28年度の改正で、平成28年4月1日以降に住宅の耐震改修を行う場合、非居住者期間中に住宅の耐震改修を行った場合にも、改正前の居住者が満たすべき要件を満たしている場合には、適用できるようになりました。

住宅ローン控除にも、要耐震改修住宅を取得して耐震改修を行った場合、住宅ローン控除を受けられるという仕組みがありますが、この制度は既存住宅の耐震改修をした場合に適用できる仕組みです。

住宅を取得するのではなく、以前から持っている住宅に対する耐震改修を行った場合の控除ですので、該当する方は積極的に適用を受けたいですね。

参考サイト:法令データ提供システム「租税特別措置法」

 

適用を受けるための要件とは?

既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除は、個人が平成18年4月1日から平成31年6月30日(平成27年度改正により延長)までの間に、その者の居住の用に供する家屋の耐震改修をした場合には、その者のその年分の所得税の額から、以下に記載する金額を控除することができるとされています。

家屋は、昭和56年5月31日以前に建築された、いわゆる新耐震基準で建てられる以前の家屋に限られます。

平成23年度の改正により、平成23年6月30日以後に契約を締結する改修工事については、改正前に一定の区域内に限られていた耐震改修の地域要件が廃止され、どの地域の住宅であっても、対象となるようになりました。

 

金額は以下の通りです。

〈平成21年1月1日~平成25年12月31日までに行う住宅耐震改修〉
次のいずれか少ない金額×10%=所得税額の特別控除額(20万円が限度)
 ①住宅耐震改修に要した費用の額
 ②住宅耐震改修に係る標準的な工事費用相当額

〈平成26年1月1日~平成26年3月31日までに行う住宅耐震改修〉
次のいずれか少ない金額×10%=所得税額の特別控除額(20万円が限度)
ただし、耐震改修限度額は200万円です。
 ①住宅耐震改修に要した費用の額
 ②住宅耐震改修に係る標準的な工事費用相当額

〈平成26年4月1日~平成31年6月30日までに行う住宅耐震改修〉
住宅耐震改修に係る標準的な工事費用相当額×10%=所得税額の特別控除額(25万円が限度)
ただし、耐震改修限度額は250万円です。

 

住宅耐震改修に要した費用の額は、平成23年度改正により、平成23年6月30日以後に契約を締結する改修工事については、補助金等の交付がある場合には、補助金等の額を控除した後の金額となったため、注意が必要です。

標準的な工事費用相当額は、住宅耐震改修工事の種類ごとに単位当たりの標準的な工事費用の額として定められた金額に、住宅耐震改修工事を行った床面積などをかけて計算した金額です。

参考サイト:国土交通省「国土交通省告示第383号」(PDF)

 

なお、平成26年4月1日~平成31年6月30日までに行う住宅耐震改修の耐震改修工事の限度額が250万円とされているのは消費税増税の対策で、消費税の税率が8%または10%である場合に限られています。

それ以外の場合には、耐震改修工事限度額は200万円、控除限度額は20万円となります。

 

また、耐震改修とは、建築基準法に基づく現行の耐震基準に住宅を適合させるための住宅耐震改修を指しますので、現行の耐震基準が施行された、昭和56年6月1日よりも前に建てられた既存住宅が、特別控除の対象となります。

この基準ができる以前の建物と定められたのは、阪神・淡路大震災の際に、新耐震基準が導入された昭和56年以前に建築された建物に、倒壊などの大きな被害が見られたためです。

参考サイト:国土交通省「住宅・建築物の耐震化について」

 

控除を受けるために必要なものは?

既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除を受けるためには、確定申告書に以下の書類を添付する必要があります。

①税額控除に関する明細書
②補助金等の額を証明する書類、地方公共団体の長などの住宅耐震改修をした家屋である旨、および住宅耐震改修の費用の額を記載した書類など

 

なお、地方税法施行規則の平成21年度改正により、住宅耐震改修工事の証明書類を作成できるのは、地方公共団体の長や、建築基準法に基づく指定確認検査機関、建築士法に基づく建築士事務所に所属する建築士、または住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録住宅性能評価機関が行うもととされました。

さらに、平成25年度の改正によって、特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律に基づく住宅瑕疵担保責任保険法人が追加されました。

税額や、必要書類などの詳しい内容や取得方法については、最寄りの税務署の他、建築士や税理士等の関連する専門家にご相談ください。

参考サイト:法令データ提供システム「地方税法施行規則」
参考サイト:法令データ提供システム「建築基準法」
参考サイト:法令データ提供システム「建築士法」
参考サイト:法令データ提供システム「住宅の品質確保の促進等に関する法律」

 

本記事は、2017年06月08日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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