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空き家対策はお早めに。放置すると大変なことに?

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「空き家対策特別措置法」とは?

代々先祖から受け継いできた家に住んできたものの、代替わりの相続が繰り返されるうちに空き家になっていくことは、今では珍しいことではなくなっている。

少子高齢化がどんどん進む中、人口減少とともに、2019年には世帯数もピークを迎えて減少していくことが危惧されている。そうなれば益々空き家が増えると推察されるのは自然であるものの、これらの空き家がすべて解体され、土地が増えるという保証はどこにもない。

「一旦解体して建て替えを行い、賃貸にするか、売ればよいではないか」という、楽観的な見方もあるが、それには相応の費用がかかるし、タイミングを誤ればかえって損失が発生してしまいかねない。

解体費用+固定資産税増加分の負担は大きいため、空き家を持つオーナーにとってなかなか解体を決断できないことも理解できなくはない。

 

ただ、日本中を空き家だらけで野放しにするわけにもいかない。そうして、平成27年5月26日、「空き家対策特別措置法」が完全施行された。

これまでは空き家でも土地に建物が建っていれば、税制上、土地の固定資産税が最大1/6まで優遇されていた。そのため、「解体には結構な費用がかかるので、そのまま解体しないでおこう」という流れが生じて、空き家がどんどん増える要因となっていた。

この法律は、その流れを変えるものだ。

具体的には、これまでは固定資産税が更地の1/6だったものが、更地と同じになってしまうというもの。つまり、空き家を放置すると従来の6倍の固定資産税を払わなくてはいけないとなったのである。

また、登記だけでは特定が難しい空き家の所有者を、固定資産税の納税記録から特定できるようにもなった。

「空き家対策特別措置法」は、増え続ける空き家対策のためにできた法律なのである。

参考サイト:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」

 

空き家とは、法律上どのようなものをいうのか?

「空き家対策特別措置法」で定義される空き家の解釈は、次の通りである。

・建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着するものを含む。)をいう。

つまり、居住を含めた使用がない状態が常である建築物(年間で人の出入りや電気・ガス・水道の使用がないことが判断基準)ということである。

 

個人が所有する空き家の中でも「特定空き家(自治体の判断で、最高長の助言や命令が可能な空き家」という、行政の権限が強くなる場合の空き家が次の通りである。

・倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあるもの

※ともに国土交通省ガイドラインより引用

 

「特定空き家」にされてしまうと何が起こる?

なお、自治体の判断で「特定空き家」となってしまうと、いくら個人の持ち物とはいえ、立入調査等を拒むことができなくなる。

行政の権限であるため、万が一にも拒否した場合には、次のように過料が定められている。

・市町村長の命令に違反した場合は 50万円以下の過料
・立入調査を拒否・忌避した場合は 20万円以下の過料

※過料とは、国や地方自治体が、行政上の軽い禁令を犯した者に科する金銭罰のこと。刑罰としての罰金・科料とは別ものである。

 

「特定空き家」で持ち主が命令に従わず、問題の進展が見られないとなると、自治体が「行政代執行」に至ることもある。

必要な措置(解体、修繕など)の指導に応じない場合や、期限内に完了しない見込みの場合などは、強制的に解体工事が実行されるのだ。

もちろん、「自治体が解体してくれるなんてラッキー♪」等と悠長にはいられない。

強制撤去であっても、かかった費用は持ち主の負担である。支払いができない/支払わない場合は、行政側で財産の差し押さえができるうえ、自治体によっては「行政代執行」が行われた空き家持ち主の住所・氏名を公表されてしまうケースもありうる。

 

空き家をそのまま放置しておくことが、どれほどリスキーなことであるか、ご理解いただけただろうか。

もし郷里の実家等が空き家になる可能性がある場合は、早めに対策を考えておくことを強くオススメする。

 

参考記事:
空家等対策の推進に関する特別措置法全面施行
増え続ける空き家問題、政府・自治体の対策
少子高齢化と供給過多で増え続ける空き家問題

 

本記事は、2015年12月25日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

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