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節税効果バツグンの確定拠出年金で老後に備え

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確定拠出年金とは

確定拠出年金とは、公的年金に上乗せされる年金の新たな選択肢として2001年(平成13年)に導入された年金制度で、加入者個人が自己責任で掛金を運用し、その運用結果が老後に年金として支払われる仕組みとなっている。

制度導入時に参考とした米国確定拠出年金制度の名称が”401k(通称:ヨンマルイチケー)”と呼ばれていたことから、日本版401kとも呼ばれている。

加入者個人が掛け金を拠出する個人型年金と、事業主が拠出(規約に定めた場合は加入者も拠出可能)する企業型年金がある。

 

それぞれの加入資格と拠出限度額は以下の通り。

  企業型年金 個人型年金
実施主体 企業型年金規約の承認を受けた企業 国民年金基金連合会
加入できる者 実施企業に勤務する従業員(国民年金第2号被保険者) 1.自営業者等(農業者年金の被保険者の方、国民年金の保険料を免除されている方を除く)
(国民年金第1号被保険者)
2.企業型年金加入者、厚生年金基金等(注)の加入員等の対象となっていない企業の従業員(国民年金第2号被保険者)
掛金の拠出 事業主が拠出(規約に定めた場合は加入者も拠出可能) 加入者個人が拠出(企業は拠出できない)
拠出限度額 1.厚生年金基金等の確定給付型の年金を実施していない場合
55,000円(月額)
2.厚生年金基金等の確定給付型の年金を実施している場合
27,500円(月額)
1.自営業者等
68,000円(月額)
※ 国民年金基金の限度額と枠を共有
2.企業型年金や厚生年金基金等の確定給付型の年金を実施していない場合
23,000円(月額)

(引用元:厚生労働省Webサイト)

 

給付金は、一定年齢到達で受給できる老齢給付金、60歳到達前に傷病によって障害状態になった場合に受給できる障害給付金、加入者死亡の際に遺族が資産残高を受給できる死亡一時金、一定要件を満たして脱退した場合に受給できる脱退一時金の4種類。

なお、給付金は非課税で、加入者が拠出した掛金は全額控除を受けることができる。

参考記事:年金の基礎知識⑤―その他の年金Ⅱ

 

確定拠出年金の掛け金運用

確定拠出年金の大きな特徴が、先にも述べた、加入者個人が自己責任で掛金を運用する点にある。

運用商品は、銀行や証券会社、投資信託運用会社、保険会社等が扱う預貯金公社債投資信託株式保険商品等で、確定拠出年金の運用機関や事業主は、必ず3種以上の運用商品の選択肢を提示しなければならず、かつそのうち1種は必ず元本保証型の運用商品としなければならないという決まりがある。

 

以下に主だった運用商品の種類を紹介しておこう。

預貯金タイプ:
元本保証型の運用商品で、1~5年の程度の確定拠出年金専用定期預金(DC定期と呼ばれる)。
長期安定の運用が可能な自動継続定期預金となる。

参考例:三菱東京UFJ確定拠出年金専用1年定期預金(PDF)

投資信託タイプ:
商品数が多い。リスクは高い一方、積極的にリターンを狙うことができる運用商品。
中でも、債券への投資比率が多目だと比較的低リスク低リターン、株式への投資比率が多目だと高リスク高リターンとなる。また、投資先が国内金融商品に偏っていれば比較的低リスク、国外金融商品に偏っていれば高リスクと考えられる。
因みに投資信託(ファンド)は、パッシブ運用タイプとアクティブ運用タイプとがあり、パッシブファンドはリスクを分散して市場全体の平均的な収益を確保することを目的として運用される(比較的低リスク低リターン)のに対して、アクティブファンドは市場全体の収益率を上回るよう積極的に運用される(比較的高リスク高リターン)。

国内株式パッシブ型参考例:DC・ダイワ・トピックス・インデックス(確定拠出年金専用ファンド)
外国債券アクティブ型参考例:グローバル・ソブリン・オープン(DC年金)

※DCは、英語で確定拠出年金を表すDefined Contribution Planの頭文字をとった略語。

保険タイプ:
元本保証型の運用商品で、5年・10年の国債の利回り等を基準にした保証利率(手数料等を差し引いた実質利率)が設定されている。
保証期間5年型と同10年型があり、自動更新積立型で中長期の安定運用に適している。
60歳到達によって終身年金にシフトできる商品も。

参考例:スミセイDCたのしみ年金5年
参考例:第一のつみたて年金(有期利率保証型確定拠出年金保険)

なお、運用は加入者がインターネット等を介して運営管理機関に運用指図(どの運用商品にどの程度の掛け金を振り分けるか等)をして行う。

運用途中に現在保有している運用商品を売却して他の運用商品に乗り換えること(スイッチング)も、掛け金の振り分け配分を変更すること(配分変更)も可能だ。

 

確定拠出年金のメリット・デメリット

確定拠出年金にはメリットが多い。ざっと挙げると以下の通りだ。

・拠出限定額の範囲で掛金が税控除される
・運用の結果生じた利益や解約時の売却益が非課税
・年金受け取り時も所得控除を受けることができる
・一定の要件を満たすと離職や転職に際して年金資産が持ち運べる
・運用の仕方次第では、高いリターンが見込める可能性がある

なんと言っても”節税”が出来る点が大きい。

通常の金融商品に投資した場合は投資によって得た利益に対して少なからぬ税金が課税されるが、確定拠出年金で運用した場合は一定年齢到達時まで運用益を自由に使うことができないものの、運用によって得た利益は非課税なうえ、年金受け取り時にはさらに所得控除が認められるのだ。

そもそも投資の目的が老後のための資産運用であるならば、確定拠出年金を利用しない手はないだろう。

 

ただし、デメリットも無視できない。

・老後に受け取る年金額が事前に確定しない
・効率的に運用するためには一定の金融知識が必要
・原則として一定年齢到達までに途中引き出しが出来ない
・勤続期間が3年未満の場合、資産の持ち運びが出来ない

このように、デメリットは主に”運用”に関わることが挙げられる。ただし、必要以上に警戒することもない。

運用に関してわからないことや不安があれば、誰か詳しい人に聞いてみればよい。相談相手はファイナンシャルプランナーや証券会社、銀行、保険会社等の専門家でもいいし、同じように確定拠出年金を運用している同僚でもいいのだ。

 

参考記事:
年金の基礎知識①―国民年金
年金の基礎知識②―厚生年金
年金の基礎知識③―共済年金
年金の基礎知識④―その他の年金Ⅰ
年金の基礎知識⑤―その他の年金Ⅱ
年金の基礎知識⑥―その他の年金Ⅲ
年金の基礎知識⑦―その他の年金Ⅳ

 

本記事は、2016年03月22日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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