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贈与税と相続税対策②

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贈与税のしくみ

贈与税と相続税対策①では、非課税となるよう贈与を行ったつもりでも、贈与者と受贈者の双方が贈与を行うことを理解して行うなど、正しい手順を踏まなければ、贈与と見なされない事例があることをご紹介しました。

またその対策としては、贈与契約書を作ること、あえて基礎控除額の110万円を少し超える額を贈与し確定申告を行うことで、贈与を行った記録を残すといった方法をご紹介しました。

参考記事:贈与税と相続税対策①

 

相続税の基礎控除額の改定で減額されたことにより、生前に贈与を行いたいと考える方も多くなっており、今後さらに贈与が行われることになると思われます。

消費税増税などの増税対策等のため、政府も時限的な贈与税の軽減制度を導入しています。
住宅取得のための時限的な贈与税の軽減制度を設けており、2015年12月までに取得した住宅の資金であれば、良質な住宅の場合1500万円が住宅資金非課税限度額となります。

今回は平成31年6月30日までの制度であり、時期が後になるほど住宅資金非課税限度額は段階的に少なくなりますが、消費税率が10%の住宅の購入や増築等の費用の場合、住宅資金非課税限度額が増額されるため、今後さらに多くの金額を非課税で贈与できるようになるでしょう。

住宅の取得やリフォームを考えている場合は、ぜひ使用したい制度ですので、詳しくご紹介していきましょう。

 

直系尊属からの住宅取得等資金の贈与

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」制度とは、平成27年1月1日から平成31年6月30日までの間に、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた受贈者が、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得等資金を自らが居住するための家屋の新築、若しくは取得、又はその増改築等の対価に充て、新築や取得、増改築を行い、その家屋に自ら居住したとき又は3月15日の後、自らが居住することが確実であると見込まれるときには、住宅取得等資金のうち一定金額について贈与税が非課税となる制度です。

 

受贈者の条件として、以下のことが挙げられます。

・贈与を受けた時に日本国内に住所を有すること。
・贈与を受けた時に日本国内に住所を有しないものの日本国籍を有し、かつ、受贈者又は贈与者がその贈与前5年以内に日本国内に住所を有したことがあること。
・贈与を受けた時に日本国内に住所も日本国籍も有しないが、贈与者が日本国内に住所を有していること。
・贈与を受けた時に贈与者の直系卑属(子や孫)であること。
・贈与を受けた年の1月1において20歳以上であること。
・贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること。

 

ただし、受贈者と受贈者の配偶者及び直系血族、受贈者の親族で受贈者と生計を一にしているもの、受贈者と内縁関係にある者及びその者の親族でその者と生計を一にしているもの、受贈者から受ける金銭等によって生計を維持しているもの及びその者の親族でその者と生計を一にしているものとの間の請負契約等により新築若しくは増改築等をする場合や、住宅を取得する場合には、この特例の適用を受けることはできません。

また、この制度で住宅取得等資金とは、受贈者が、自分が住むために家屋を新築又は取得をする他、自分が住んでいる家屋の増改築等のための金銭をいいます。

家屋を建てるための土地を入手するための資金や家屋の新築、取得、増築とともに取得するその家屋の敷地となる土地を入手するための資金も含まれます。

 

さらに、制度の対象となる家屋にも以下のような条件があります。

・登記簿上の家屋の床面積が50㎡以上240㎡以下であること。
・耐火建築物の場合、取得の日以前25年以内に、それ以外の場合20年以内に建築されたものであること。
・「耐震基準適合証明書」、「住宅性能評価書の写し」又は既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類により証明されたものであること。
・これらのいずれにも該当しない家屋の場合、その家屋の取得の日までに同日以降に耐震改修工事を行うことについて所定の手続きをし、かつ、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その耐震改修によりその住宅用の家屋が耐震基準に適合することとなったことにつき、一定の書類で証明されたものであること。
・床面積の1/2以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること。

 

また、増改築の場合は、受贈者が日本国内に所有する自己の居住の用に供している家屋について行われる増築、改築、大規模な修繕、大規模な模様替え、その他の工事のうち以下のものです。

・増改築等の工事費用が100万円以上であること、また居住用部分の工事費が全体の工事費の1/2以上であること。
・増改築後の家屋の床面積の1/2以上に相当する部分が、居住用であること。
・増改築後の家屋の登記簿上の床面積が、50㎡以上240㎡以下であること。
・増改築等に係る工事が、一定の工事に該当することについて、「確認済証の写し」、「検査済証の写し」又は「増改築等工事証明書」などの書類により証明されたものであること。

 

非課税限度額

なお、平成27年1月1日から平成31年6月30日までの間に住宅取得等資金を贈与により取得した場合における受贈者1人についての非課税限度額は、住宅の種類や契約の締結がいつになるかにより異なります。

・消費税10%の場合

契約の締結期間 平成28年10月~平成29年9月 平成29年10月~平成30年9月 平成30年10月~平成31年6月
優良住宅の場合 3000万円 1500万円 1200万円
それ以外の住宅 2500万円 1500万円 700万円

 

・上記以外の場合

契約の締結期間 ~平成27年12月 平成28年1月~平成29年9月 平成29年10月~平成30年9月 平成30年10月~平成31年6月
優良住宅の場合 1500万円 1200万円 1000万円 800万円
それ以外の住宅 1000万円 700万円 500万円 300万円

参考サイト:国税庁「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」

 

本記事は、2015年12月29日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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