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雇用保険の基礎知識②―受給に必要なこととは

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「給付されなかった!」を避けるために・・・

「雇用保険の基礎知識」では、労働者のセーフティネットである雇用保険について、ご紹介しています。
前回の①では、雇用保険の目的や、雇用保険に加入できる方の幅が広がったことなどをご紹介しました。

参考記事:雇用保険の基礎知識①

今回は、どのような方が基本手当の支給を受けることが出来るのかなど、受給に関する事柄について、ご紹介いたします。

 

1年間会社に通ったはずなのに、基本手当の支給が受けられなかった!
会社都合でやめたのに、基本手当の支給が受けられなかった!

離職をされた方の中には、そのような経験をする方もいらっしゃるかと思います。
会社によっては、「資格取得届」という、従業員が雇用保険に加入する際に必要となる書類を提出しておらず、雇用保険の受給資格を得られていなかったという場合も多くあります。

どのような企業が雇用保険の適用事業となるのか、どのような方が雇用保険の被保険者となれるのか、どのような方が受給資格を受けることが出来るのかを知ることによって、自身が雇用保険を受けられるかどうか、簡単に知ることが出来ますので、ぜひ知っておくと良いでしょう。

まずは、働いている会社が雇用保険の適用事業であるか、考えてみましょう。

雇用保険法では、「労働者が雇用される事業を適用事業とする。」とされています。会社の持ち主が日本人でなくても、国や地方公共団体であっても、労働者が雇用されていれば雇用保険の適用事業とみなされます。

参考URL:法令データ提供システム「雇用保険法」

 

ただし、「暫定任意適用事業」と呼ばれる、事業主及び労働者の1/2以上の意思に加入がゆだねられる事業があります。
暫定任意適用事業は、①農林水産業であり、②個人経営であること、③常時雇用されている労働者が5人未満であることという3つの要素を満たしている事業です。

法人や国、地方公共団体等が経営する事業であれば、雇用保険の適用事業となります。

 

被保険者の範囲

雇用保険法第四条では、被保険者とは、「適用事業に雇用される労働者であつて、第六条各号に掲げる者以外のものをいう。」と書かれています。

「第六条各号に掲げる者」は、適用除外といわれ、次のような方々です。

①:65歳に達した日以後に雇用されるもの

②:1週間の所定労働時間が20時間未満であるもの

③:同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれないもの

④:季節的に雇用されるものであって、4ヶ月以内の期間を定めて雇用されるものや1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満であるもの

⑤:学校教育法に規定する学校、専修学校又は各種学校の学生又は生徒であって、一定のもの(卒業を予定しているもので、適用事業に雇用され、卒業後引き続き当該事業に雇用されることになっているもの、休学中のもの、定時制の課程に在学するもの等を除く)

⑥:船員であって、漁船に乗り込むため雇用されるもの(1年を通じて船員として適用事業に雇用される場合を除く)

⑦:国、都道府県、市町村その他これらに準ずるものの事業に雇用されているもののうち、離職した場合に、他の法令、条例、規則等に基づいて支給を受けるべき諸給与の内容が、求職者給付及び就職促進給付の内容を超えると認められるものであって一定のもの

また、個人事業主や法人の代表取締役などの事業の役員や、家事使用人、1週間の所定労働時間が20時間未満のパートタイム従業員などは被保険者になれません。

 

受給資格のある方とは?

求職者給付のうち、基本手当の支給を受けることができる資格を「受給資格」といいます。「受給資格」のある方は、「受給資格者」と呼ばれます。

基本手当は、離職をし、一般被保険者の資格を喪失した方が失業している場合に、原則として、離職の日以前2年間(「算定対象期間」と呼びます)に、被保険者期間が通算して12ヶ月以上あった時に支給されます。
被保険者期間が分かれていても、2年間で12ヶ月被保険者であれば、支給を受けることができます。

また、この被保険者期間や算定対象期間には特例があります。

①:倒産・解雇等により離職したもの

②:特定理由離職者(希望に反して契約更新がなかった方や正当な理由のある自己都合により離職したもの)

については、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば、基本手当が支給されます。会社都合などで突然失業を余儀なくされた方を保護するための特例です。

 

算定対象期間に疾病、負傷等により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、その期間の日数を、算定対象期間に加算した期間を算定対象期間とするという規定もあり、病気や怪我をして会社を長期間休み、そのまま退職を余儀なくされた方も、失業時に基本手当を受給することができます。

被保険者期間の算定は、被保険者として雇用された期間を、資格喪失日の前日から遡って1ヶ月ごとに区切り、この区切られた1ヶ月の期間に賃金の支払の基礎となった日数が11日以上ある場合に、その1ヶ月の期間を被保険者期間の1ヶ月として計算します。

さらに、区切ることによって1ヶ月未満の期間が生じた場合は、その1ヶ月未満の期間の日数が15日以上あり、かつその期間内に賃金支払基礎日数が11日以上ある時に、その期間を被保険者期間の1/2ヶ月として計算します。

週休完全2日制の会社の場合、1月の出勤日は22日程度ですので、体調不良などで欠勤が多かったりすると、11日を下回ってしまい、被保険者期間と認められない場合がありますので注意が必要です。

ただし、仕事中の怪我や病気が原因の場合は労働災害として認められる場合もありますし、休業中であれば解雇は労働基準法に違反しています。社労士や弁護士など、専門家への相談をオススメします。

 

参考記事:
雇用保険の基礎知識①

 

本記事は、2015年08月19日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


この記事のアドバイザー

prof Kasiko編集部

編集チーム

  • 所属:Kasiko

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