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離婚の前に…別居から離婚でも、遅くはない!

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夫婦関係継続の意思があるなら、別居も一案

結婚をしたのに、いつしかすれ違っていた2人。離婚の選択肢も浮かぶであろう。子供がいなくても深い悩みには違いないが、子供がいた場合の心の葛藤は、計り知れない。一度、夫婦の歯車が狂ってしまったら、元に戻すことは苦難の連続である。

離婚を考えるような状況であれば、既に口も聞きたくない状態になっているであろう。年齢が20代のうちで若く、まだ子供もいないということであれば、即離婚を考えてもやり直しは遅くないかもしれない。ただ、30代で子供もいるとなれば、女性が引き取った場合、先々の生活の苦難を考えなければならない。経済的に苦境に立たされるのであれば、子供も苦労するからである。

もし、お互いに夫婦関係を考え直す機会があって踏みとどまれるなら、それに越したことはないだろう。冷えた夫婦関係は、子供の成育環境上にもよくない。冷却期間を置くのであれば、一度別居を検討してみることも方法のひとつである。

気をつけたいことは、何も言わずに家を出ることや、離婚を前提にしての別居は避けるべきである。もし、離婚へと進んだ場合にやっかいな原因を作ってしまいかねない。もっと端的にいえば、自分に不利な原因になるのである。よって、別居する時点で、「夫婦関係を継続させるための別居」という姿勢が大事になってくる。

民法752条に「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」とある。それと同時に、民法770条の離婚原因を示す「悪意の遺棄」というものがある。どういうことかというと、民法752条の方は夫婦の同居義務、民法770条の方は原因となる行為を指すのであり、同居義務に反して別居をするなら、一方的ととられる行為は避けなければならないのである。そうでないと、勝手に何かをしたという証拠になってしまう危険性が十分考えられる。

あくまでも、お互いがよい方向へ向かいたいとの同意の元での別居が前提である。

民法第770条(裁判上の離婚)
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
 一 配偶者に不貞な行為があったとき。
 二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
 三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
 四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
 五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

 

別居期間の考え方

まずは落ち着いて、置かれている立場や心境を整理するために、相手のよい点と改善して欲しい点を書き出し、今後の対応によって自分はどうしたいのかを考えておきたい。

例えば・・・

A案:離婚はしたくない。

B案:条件次第では離婚してもよい。

C案:今は離婚したくないが、将来的にはまた離婚を考えるか離婚したい。

 

もちろん、元に戻ることを期待しての前向きな別居であっても、状況次第では離婚へと進む可能性もあり、最悪のシナリオも入れなくてはならない。

注意しなければならないのは、厚生労働省の調査によると、別居1年未満で離婚する割合が82.5%と一番多いことが出ており、「別居から1年以内に離婚する確率が高い」ということである。呑気に、そのうち時期がくれば改善するかもしれないという甘い考え方でいると、離婚へと進む確率が高くなってしまう。

「鉄は熱いうちに打て」である。いつまでも長い期間の別居は、よい結果を生まない。子供がいるなら、なおさら。子供のためにも1年以内の早い結果を出すことが望ましい。

 

夫婦だけの進展が困難な場合

別居の段階から、あるいは別居をしてからも夫婦での話し合いが進まず、冷却期間が持てそうもない場合は、両親や仲人などの第三者の助けを借りることも必要である。距離が近すぎて客観的な立場を望めないようであれば、法律事務所や離婚相談所、家庭裁判所の「家事相談」などの専門的なところへの相談も仕方ないであろう。

せめて、お互いに最低でも電話やメール、手紙で連絡が取れるような状態でなければ、やり直そうと別居する意味がない。本来は、一定期間内に話し合いを持ちながら何とか復縁の方向を探るのが別居の目的だからである。

結婚による我慢の無理強いはお勧めしないし、よくないが、別居の時間で子供や自分が本当に幸せになれるかどうかだけを冷静に判断して欲しいものである。

もし、DVやモラハラで怪我や命の危険があったり、家族を顧みない行動で連絡も取れないようであったりすれば、別居も何もあったものではない。即、民法770条の離婚原因を示す「悪意の遺棄」に当たり、夫婦関係を継続させる気持ちがないという判断になっても仕方ないであろう。始めから話し合いの余地が何もなければ、すぐに専門家との相談へ進む措置を講じた方が賢明だ。

 

参考記事:
別居中の婚姻費用の分担とその算定方法
それで本当にイイの?離婚を決意する前に
女性にのみ適用される民法の再婚禁止期間
子供を不幸にしない為、離婚前にするべきこと

 

本記事は、2015年08月17日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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prof Kasiko編集部

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