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青色申告ができる所得、できない所得

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どんな所得でも青色申告の対象になるわけではない

法律で決められている所得の種類は10種類。このうち3種類の「事業所得」、「不動産所得」、「山林所得」のあるフリーランスや個人事業主が青色申告の対象になる。サラリーマンやパート勤めの給与所得者でも、その他にこの3種類の所得があれば青色申告ができる。

青色申告ができる所得
不動産所得:土地や建物などの不動産の貸付け、地上権の設定及び貸付け、船舶や航空機の貸付けによる所得

山林所得:山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡したりすることによって生ずる所得(山林を取得してから5年以内に伐採又は譲渡した場合は、山林所得ではなく事業所得か雑所得になる。また、山林を山ごと譲渡する場合の土地の部分は、譲渡所得になる。)

事業所得:農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得

 

残りの7種類の所得は青色申告ができない所得となる。

青色申告ができない所得
給与所得:勤務先から受ける給料、賞与などの所得

退職所得:職により勤務先から受ける退職手当などの所得(社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社又は信託会社から受ける退職一時金なども。労働基準法第20条の規定により支払われる解雇予告手当や賃金の支払の確保等に関する法律第7条の規定により退職した労働者が弁済を受ける未払賃金も)

譲渡所得:一般的に、土地、建物、株式、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得

配当所得:法人から受ける剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、投資法人からの金銭の分配又は投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託以外のもの)の収益の分配などに係る所得

利子所得:預貯金や公社債の利子並びに合同運用信託、公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託の収益の分配に係る所得

一時所得:営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得

雑所得:他の9種類の所得のいずれにも当たらない所得(公的年金等、非営業用貸金の利子、著述家や作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料や放送謝金など)

参考サイト:国税局「No.1300 所得の区分のあらまし」

 

メリットその1「青色申告の種類と控除額」

帳簿の義務付けがある青色申告には、以下の3種の様式がある。

複式簿記:65万円控除。青色申告該当者で事業所得者か、同等規模の不動産所得者

簡易簿記:10万円控除。青色申告該当者なら誰でも該当

現金式簡易簿記:10万円控除。青色申告該当者なら誰でも該当

 

青色申告特別控除前の所得金額=(収入)-(経費や各種引当金や準備金など)が、つけた簿記の帳簿の控除金額より少なければ「所得金額=控除額」となる。

例えば、複式簿記の帳簿で所得金額が50万円だった場合、控除額も50万円で、事業所得は0円である。

複式簿記であればその控除額が、大いなるメリットとなろう。

 

市販の会計ソフトには、簡易簿記の帳簿に入力するだけで自動的に複式簿記の帳簿も作成できたり、青色申告決算書への入力も同時に自動入力してくれる便利なものが沢山ある。そういった便利なソフトを利用して、是非複式簿記に挑戦し、大いなる税額控除メリットを享受して欲しい。

 

メリットその2「控除以外でも青色申告がお得」

控除という節税ができるのが青色申告の最大のメリットであるが、まだ他にもあるメリットを幾つか挙げておこう。

純損失の繰越控除:赤字を最長3年間、所得から差し引ける。例えば、事業開始の1年目が赤字で100万円、2年目は黒字で100万円だった場合、1年目の赤字を繰り越すことで2年目の事業所得が0円になるため、課税にならない。赤字を他の所得の黒字と相殺できる「損益通算」も可能だ。

貸倒引当金の設定:商品やサービスの提供が先で支払いが後の場合、回収不能のリスクを考えて売掛金・受取手形の一部を費用として計上し、所得から減額しておくこと。これで、当年度の課税対象額を抑えることができる。

少額減価償却資産の特例:通常、備品や建物等の固定資産は10万円を超えると一括経費計上できないが、青色申告では30万円未満の固定資産は一括計上できるうえ、1年間で300万円まで可能になる。ただし、償却資産の課税対象額が150万円以上の場合、固定資産税が課税される。

経費として計上可能なものがある:従業員が家族なら、給与分を課税対象額から差し引ける。また、自宅をオフィスにしているフリーランスの場合なら、家賃や光熱費なども経費として計上可能になる。

 

サラリーマンで青色申告できる場合

先に述べたように、サラリーマンは給与所得なので青色申告はできないが、マンションの家賃収入等の不動産所得を得ている場合や、ブログ等でアフィリエイト収入がある場合は、時として青色申告が可能となることもある。

青色申告制度をうまく活用すれば、サラリーマンでも副業を通じて大いなる節税メリットを享受することができるのだ。

ただし、ある一定以上の事業規模でないと、65万円控除ではなく10万円控除となってしまうので、留意していて欲しい(検討している場合は、税務署へ要問合せのこと)。

 

本記事は、2015年11月10日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。



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