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Brexit-英国がEU離脱へ!今後の見通しは?①

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6月23日の英国国民投票は離脱派が勝利

日本時間6月24日の正午過ぎ、英国国営放送BBCが「離脱派多数が確実に」と報じると、各国主要メディアがこのBBC報道を引用する形で一斉に「欧州の一大事」を報道した。

同日夕刻には、英国国民投票の選挙管理委員会が「離脱派が51.9%の得票率で勝利した」と公表。離脱派51.9%に対して残留派48.1%-重大な判断を迫られた英国が、世論をまさに真っ二つに割って激しく拮抗していたことがよく分かる結果となった。

 

EU(European Union:欧州連合)の発足以来、連合を脱退する国は英国が初。

これまで増えることはあっても減ることはなかったEU加盟国数は、英国の離脱が完了すると、28カ国→27カ国となる。

経済規模はEU加盟国内でドイツに次いで英国が2位。拠出金額の規模では、1位ドイツ、2位フランスに次いで英国が3位。その英国が、EUを離脱する影響は大きい。

 

日本時間6月23日夜半のNY金融市場では、「英国国民投票は残留派が優勢」という楽観的な見通しが広まり、NYダウ平均株価指数は230.24ドル高を演じた。

しかしながら蓋を開けてみれば、開票速報は大いなる接戦を伝え、日本時間24日午前10時過ぎくらいからは僅かながら離脱派が残留派を上回った状態が続き、結局は離脱派優勢のまま全ての開票を終えた。

この経緯を逐次受けながら取引された日本の金融市場は大荒れとなった。為替市場では円が安全通貨として大いに買われ、ドルに対しては前夜の1ドル=106円台から、離脱派勝利観測の一報が広まった際には一時1ドル=99円台まで急騰。1日の値幅はなんと7円超となった。

株式市場では、今後の世界経済の混乱を見越した見切売りで、日経平均が終値で前日比1286.33円安の14952.02円へと大幅下落。1286円という下落幅は16年2ヶ月ぶりの下落幅であり、史上8番目の下落幅でもあることから、如何に強烈な下げ相場であったかがわかる。

※この日の日経平均は一時1300円安超まで売り込まれ、日経平均先物市場では3年ぶりにサーキットブレイカー(取引の一時停止措置)が発動された。

日本時間24日夕刻から取引が開始された当の欧州市場でも、英国国民投票の結果を受けて、各国株式市場ともに大いに売り込まれ、17時少し前には残留派代表でもあった英キャメロン首相が辞意を表明(10月までは在任)したことが伝わる。

さらに欧州市場からバトンを引き継いで取引を開始したNY市場も、楽観論をベースに上昇した前夜から一転して大幅安を演じ、NYダウは終値で前日比611ドル安まで売り込まれた。下げ幅は、4年10ヶ月ぶりの大幅な下げ幅であったのだそうだ。

 

なお、今後の展開としては、英政府が欧州連合条約に従ってEUに対して「離脱通告」を行い、そこから2年間を掛けて英国とEUが諸々の面で交渉し、正式にEU脱退となる。

「離脱通告」を行うタイミングは英政府に委ねられており、そこから2年間の交渉を経て脱退となるため、実際に英国がEUを脱退するのは今から2年後~3年後と見られている。

 

離脱派が勝利した背景、英国民が抱えている不満

EUに加盟していれば、加盟国はEUの決めるルールに従わなければいけない。それこそが、英国のEU離脱支持派が抱えていた不満の中枢であり、とりわけ移民・難民に関するEUのルールが英国民の不満の矛先が集中する点であった。

EUのルールでは、EU域内であれば加盟国の「ヒト・モノ・カネ」は自由に移動することができる

EUには英国を含めて28カ国が加盟している。そして、先にも触れたがEU内において英国は、経済規模で第2位の国である。EU加盟国の中で英国は富める国であって、多数ある貧しい加盟国の国民からすれば羨望の的だ。

月々の収入が日本円で数万円程度の国から、何倍もの月収を手にするチャンスがある英国に多数の移民が押し寄せるのも無理はない。公用語が英語である点も、英国は移民先として選ばれ易いのだろう。

そうして、EUのルールに則って他の加盟国から、英国に移民が集まった結果、割を食ったのが元来、そこに暮らしていた英国民である。

増える一方の移民によって、学校や病院等の公共施設には人が溢れかえり、英国民も適切な公共サービスを受けることができない。移民とて生活のために当然仕事をするため、働き口もまた、英国民と取り合いになる。

 

こうした流れに輪を掛けるように、昨今では中東情勢の緊迫化等の影響で難民がEU諸国を目指して続々とやってくる。

そして、EUは加盟国に一定数の難民を受け入れるルールを作る。

英国が英国民のためにルールを策定したのではなく、加盟していたEUが策定したルールを押し付けられ、移民に加えて難民までが英国に押し寄せることで、今以上に自分達英国人の英国内での暮らしが不便になる可能性がある-そうして英国人の我慢の限界がやってきて、国民投票の実施が決定(2015年5月に英キャメロン首相が実施を発表)し、結果、離脱派が勝利するに至ったわけだ。

 

なお、離脱賛成派はこうした生活面での問題に直面した中高年層に多く、若者の多くは残留を支持していたという。また、王室はついぞこの国民投票に関して沈黙を破ることはなかったようだ。

 

Brexit-英国がEU離脱へ!今後の見通しは?②へ

 

本記事は、2016年06月28日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
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