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MENASAが世界経済の新たな原動力となる

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ドバイを中心とした新経済圏MENASA

BRICS(ブリックス)」に「Next Eleven(ネクストイレブン)」、「ASEAN(アセアン)」、「メコン経済圏」等々。昨今、世界経済の牽引役となった・なっている、これらに続く新たな経済圏として「MENASA」に注目が集まっているという。

BRICSは、2000年代に突入して目覚ましい経済発展を遂げた、Brazil:ブラジル、Russia:ロシア、India:インド、China:中国、South Africa:南アフリカの5か国の国名の頭文字をとって作られた造語だ。

Next Elevenは、このBRICSに続く潜在成長力を秘めているとされた、韓国、フィリピン、ベトナム、インドネシア、インド、パキスタン、バングラディッシュ、トルコ、イラン、エジプトの11か国を総称して名付けられた。

ともに、大手投資銀行であるゴールドマンサックスのエコノミストが顧客向けレポートの中で「有望な市場であり、有望な投資先」と紹介したことで金融市場を中心に世界中に広まった。

 

ASEAN(東南アジア諸国連合)は、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピン、ラオス、ブルネイ、マレーシア、ミャンマーの東南アジア10か国で構成された地域協力機構で、ここ10年程で域内経済は飛躍的な発展を遂げている。

メコン経済圏はASEAN加盟国中、メコン川に接するカンボジア、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーの5か国で形成する経済圏を指す。メコン川周辺は、元来、豊かな天然資源を有しているうえ、圏内の人口も3億人超と多い。政治不安を払しょくしつつあるカンボジアやミャンマーによる底上げもあって、メコン経済圏は今も世界中から大きな期待が寄せられている。

 

そして、次に控えているとされるのが中東の一大都市-アラブ首長国連邦のドバイを中心とする超巨大経済圏「MENASA」である。

 

豊かな人口・資源を有する超巨大経済圏

MENASAは、Middle East:中東、North Africa:北アフリカ、South Asia:南アジアをまとめた経済圏を指し、それぞれの頭文字をとって名付けられた造語だ。

アラブ首長国連邦のハラール認証機関である”MENASA HALAL MANAGEMENT CONSULTANCY 協会”の日本窓口のWebサイトでは、協会の片仮名読みを”メナサ ハラール マネージメント コンサルタンシー”としている。英語読みの際の発音はさて置き、どうやら、MENASAの日本語の読み方は”メナサ”が正しい様子。

参考サイト:MENASA HALAL MANAGEMENT CONSULTANCY 協会

 

MENASAは、日本ではまだ余り馴染がないが、欧米の投資機関やコンサルティング会社等は早くからその市場規模と潜在成長性に期待の眼差しを向けている。

ユーラシア大陸から中東を経て、アフリカ大陸に達する広大な経済圏内には、言わずもがな、莫大な量の天然ガスや石油が埋蔵されている。さらに、MENASA経済圏の範囲の定義の仕方にもよるが、その人口は15億~30億人と算定されていて、世界人口の約20%~40%がこの経済圏内で暮らしていることになる。

こと人口においては、欧米先進国や日本、韓国、中国等が少子高齢化に向かう中、MENASA経済圏の人口構成はこれらとは真逆の、若年層が多いピラミッド型を保っている。なんでも、同経済圏内の総人口の半数は25歳以下で締められている程だといい、労働人口は将来的にもまだまだ増加する見込みなのだそうだ。

働き盛りの若い世代が働いて財を成し、消費が活発化することで経済は発展する。それに加えて天然資源も豊富であるとくれば、将来が有望視されるのも当然と言えよう。2020年にはMENASA経済圏のGDP規模が、世界全体のGDPの10%超を占めると予測する調査機関もあるようだ。

※マッキンゼーアンドカンパニーによると、中東16か国・地域(バーレーン、ジョーダン、クゥエート、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビア、トルコ、アラブ首長国連邦、イエメン、シリア、スーダン、イラン、イラク、イスラエル、パレスチナ)、北アフリカ5か国(アルジェリア、エジプト、リビア、モロッコ、チュニジア)、南アジア4か国(インド、パキスタン、バングラディッシュ、スリランカ)の計25か国・地域を地理的なMENASA圏としているが、同社が発行するレポートではバングラディッシュ、スリランカ、イエメン、シリア、スーダン、イラン、イラク、イスラエル、パレスチナを除く16か国をMENASA経済圏としてフォーカスしている。

 

MENASA経済圏への進出リスク・注意点

さて、そんな将来性が期待されるMENASA経済圏であるが、ビジネス目的で当該地域に進出するとなれば、相応のリスクや注意点を把握しておかなくてはならない。

 

MENASA経済圏において、まずもって重大なリスク要因となるのは政情不安である。

豊富な天然資源や若年層が多数を占める人口構成を有していながら、今なお経済振興面で見ると同経済圏の諸国が世界基準で後発組に甘んじているのは、度々起こる紛争や政変の影響が大きい。中東でもアフリカでも、いわゆる地政学的リスクが、外資による投資を妨げ、産業の安定的発展を阻害してきたわけだ。

ドバイがMENASA経済圏のハブ(ネットワークの中心地)となると目されているのは、紛争の絶えない中東地域にありながら、王族が統制する政治面、原油がもたらす利潤に支えられた経済面、ともに長期に渡って安定したアラブ首長国連邦の首都であり、金融・観光・交通インフラ等の各方面で目覚ましい発展を遂げているためだ。

歴史上で見ても、人が豊かになって争い事が減った事例は少なくない。経済発展が紛争や政変を抑制してくれることを期待したいが、イスラム国然り、未だ世界各地で起こるテロ行為然り、油断や過信は当然ながら禁物である。

 

もう一点、ビジネスにおいてMENASA経済圏諸国の人たちを消費者層と捉えるならば、イスラム教の存在を忘れてはならない。イスラム教徒は世界人口の約1/4を占めていると言われていて、その多くがMENASA経済圏に居住していると考えられる。

普段、イスラム教徒と触れ合うことの少ない日本人からすると、彼らの習慣や考え方は極めて特異に感じてしまうことがある。

例えば、MENASA経済圏に進出してビジネスを行うにしても、現地で雇い入れた従業員がイスラム教徒であれば、彼らが一日5回、メッカに向かって行う礼拝は、彼らにとって仕事よりも優先されることであることを知っておかなればならない。

また、最近になって日本でもしばしば耳にするようになったハラールは、イスラムの決まりごとにおいて、食べることが許されている食材・料理を意味する言葉だ。豚肉やアルコール等をはじめ、イスラム教徒が戒律上、口にできない食材は多岐に及ぶ。

例えば、禁じられた食材がスープの出汁に使われていたとして、それを知らずに口にするだけで、イスラム教徒からすると戒律違反になってしまう。そのため、彼らは口にする物が料理として出来上がる工程や、使われている食材に非常に敏感で、少しでも疑念やわからないことがあるとその料理には一切手を付けない。

その他、イスラム教徒は年に一度、ラマダンと呼ばれる断食期間を過ごす。MENASA経済圏において、飲食系ビジネスを検討している際は要注意だ。

 

本記事は、2015年08月21日公開時点での情報です。個々の状況によっては、結果や数値が異なる場合があります。特別な事情がある場合には、専門家にご相談ください。
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